<2020富士山女子駅伝結果>
1.2:21.38 名城大学
2.2:24.16 大東文化大学
3.2:27.00 立命館大学
4.2:27.42 松山大学
5.2:27.53 大阪学院大学
6.2:27.59 城西大学
7.2:28.21 日本体育大学
8.2:29.19 関西大学
9.2:30.16 福岡大学
10.2:30.51 関西外語大学
11.2:31.13 順天堂大学
12.2:31.47 佛教大学
13.2:32.03 東洋大学
14.2:32.08 京都産業大学
15.2:32.47 拓殖大学
16.2:33.04 東北福祉大学
17.2:33.12 京都光華女子大学
18.2:33.31 東京農業大学
19.2:33.47 玉川大学
20.2:34.24 中央大学
21.2:34.43 神戸学院大学
<1区・区間順位>※TOP5
1.13:04 赤堀かりん (日体大2)
2.13:07 戸田朱音 (大阪学院大4)
3.13:08 小杉真生 (関西大1)
4.13:10 高松智美ムセンビ (名城大3)
5.13:14 黒石瑠香 (福岡大2)
<2区・区間順位>※TOP5
1.20:40 和田有菜 (名城大3)
2.21:16 飛田凜香 (立命館大2)
3.21:34 吉村玲美 (大東文化大2)
4.21:38 西山未奈美 (松山大3)
5.21:44 柳谷日菜 (関西大3)
<3区・区間順位>※TOP5
1.10:22 保坂晴子 (日体大1)
1.10:22 花田咲絵 (順天堂大4)
3.10:23 逸見亜優 (京産大2)
4.10:25 御﨑 舞 (立命館大3)
5.10:30 鴨志田海来 (名城大3)
<4区・区間順位>※TOP5
1.13:55 山本有真 (名城大2)
2.14:32 秋山祐妃 (大東文化大4)
3.14:33 篭谷有希 (城西大4)
4.14:37 小林 朝 (立命館大1)
5.14:39 花房百伽 (福岡大3)
<5区・区間順位>※TOP5
1.34:29 鈴木優花 (大東文化大3)
2.35:02 中田美優 (立命館大4)
3.35:26 加世田梨花 (名城大4)
4.35:27 小松優衣 (松山大2)
5.35:29 室伏香音 (大阪学院大3)
<6区・区間順位>※TOP5
1.19:31 増渕祐香 (名城大1)
2.19:35 関谷夏希 (大東文化大M1)
3.19:52 伊藤柚葉 (城西大1)
4.20:23 林ひかる (立命館大4)
5.20:25 一瀬美結 (日体大3)
<7区・区間順位>※TOP5
1.28:26 小林成美 (名城大2)
2.30:16 山賀瑞穂 (大東文化大2)
3.30:52 大谷菜南子 (松山大3)
4.30:54 加藤詩帆加 (大阪学院大3)
5.30:56 矢尾桃子 (関西外語大2)
<レース解説>
優勝候補の筆頭に上がっていた名城大学が2区以降トップを独走し、大会3連覇を達成した。しかし、「神7」と謳い区間賞を独占するというテレビ局が作り上げたカッコイイ物語には程遠い内容であった。そもそも1区から大きな誤算が生じていた。最近のレースでは、調子の波があり不安定な走りをしていたムセンビ選手を1区に配置。1区から独走態勢を築こうとしたが、その走りは、明らかに重かった。伸びやかなストライドがない。持ち味であるバネの効いた走りが見られない。レース中盤でのスパートを活かせず失速。レース後半は、複数校に抜かれる心的ダメージの大きい走りとなってしまった。実績のある知名度の高い選手が、こういう走りをしてしまうと後を引くこともある。ムセンビ選手の体調を監督が把握していなかったとは思えないが、優勝したからOKでは済まされない痛いミスとなった。区間賞を獲得出来なかったのは、1区だけではない。3区・4区・5区も他大学の選手が名城大学を上回った。「全区間で区間賞!神7達成!」という監督の目論見は大きく外れてしまった。『大誤算』だった。もしも、監督が「全区間で区間賞を狙う!」と本気で言っていたとしたら、それは、チームを預かる指導者として致命的なミスであり、選手の体調を把握出来ていなかったことになる。管理不足を露呈してしまった。そういう『綻び』が積み重なり黄金期から低迷期へと知らぬ間に陥ってしまうことは陸上界では珍しくない。名城大学が駅伝女王を守る時代は、暫く続くだろう。しかし、メディアに乗せられて「区間賞を独占するレースをする!」などとカッコイイことを言っていては、黄金期は長続きしない。「いつの間にか他大学に抜かれていた」なんてことにならないように視聴率稼ぎのメディアに乗せられないことも指揮官の仕事である。浮ついた雰囲気のない軸の安定したチーム作りに期待したい。
大学女子駅伝で優勝する条件について、もう少し掘り下げてみたい。どのチーム競技でも同じだが、実績のある選手が集まるチームが強いのは当たり前。名城大学には、実績と実力がある選手が毎年入ってくる。それは、大きなアドバンテージになっている。今回、上位入賞した大学には、毎年、優秀な選手が入学してくる。上位入賞校には、意欲と実績のある一流選手が入ってくるので強くて当然という感は否めない。その中でも名古屋市にある名城大学が群を抜いて活躍している理由は何故だろうか?その理由は、明快である。陸上競技に比重を置く意識の強い選手が名城大学の門を叩きやすいというのが第一の理由だろう。以前は、中部地方や関西からの生徒が多かったが、今は、関東の選手も入学をしている。陸上が好きで駅伝でも活躍したい選手が選びやすい条件が整っている。それは、日本一を獲得するのに大きなアドバンテージだ。では、少し視点を変えて勝つ条件を考えてみたい。一般的に難関大学と言われている、筑波大学、立教大学、中央大学などと比べるとウエイトを置くものへの価値観が違うのは大学受験を経験した誰もが理解している。日本の学歴システムにおいて東京大学を最高学府と考えた場合の序列は、難易度の高い順に「文武両道の重さ」が違うのは当然のことである。難易度という点において更に言うと私学の最高位にいる早稲田大学や慶應義塾大学とは、圧倒的に文武両道の重さと価値が違う。現状では、早稲田大学や慶應義塾大学が駅伝を強化する流れにはなっていない。その一方で筑波大学や立教大学や中央大学には、優秀な選手が多数入学している。名城大学や大東文化大学に引けを取らない将来性のある選手が揃っている。問題は、指導者がいないこと。選手の潜在能力を引く出せる優秀な指導者がいれば、筑波大学、立教大学、中央大学が駅伝日本一になるチャンスがある。本来なら、毎年、優勝候補に上げられても不思議ではない『強いチーム』になる。しかし、選手を導ける指導者がいない。指導者の不在が、大学のカラーとして認知されているのを黙って見ているのが、本当に勿体ない。勝てないチームより勝てるチームに優秀な人材が流れるのは当然である。入りやすくて、勝つ可能性が高い大学に有望な選手が集まる傾向は、今後もずっと続いていくだろう。
1.2:21.38 名城大学
2.2:24.16 大東文化大学
3.2:27.00 立命館大学
4.2:27.42 松山大学
5.2:27.53 大阪学院大学
6.2:27.59 城西大学
7.2:28.21 日本体育大学
8.2:29.19 関西大学
9.2:30.16 福岡大学
10.2:30.51 関西外語大学
11.2:31.13 順天堂大学
12.2:31.47 佛教大学
13.2:32.03 東洋大学
14.2:32.08 京都産業大学
15.2:32.47 拓殖大学
16.2:33.04 東北福祉大学
17.2:33.12 京都光華女子大学
18.2:33.31 東京農業大学
19.2:33.47 玉川大学
20.2:34.24 中央大学
21.2:34.43 神戸学院大学
<1区・区間順位>※TOP5
1.13:04 赤堀かりん (日体大2)
2.13:07 戸田朱音 (大阪学院大4)
3.13:08 小杉真生 (関西大1)
4.13:10 高松智美ムセンビ (名城大3)
5.13:14 黒石瑠香 (福岡大2)
<2区・区間順位>※TOP5
1.20:40 和田有菜 (名城大3)
2.21:16 飛田凜香 (立命館大2)
3.21:34 吉村玲美 (大東文化大2)
4.21:38 西山未奈美 (松山大3)
5.21:44 柳谷日菜 (関西大3)
<3区・区間順位>※TOP5
1.10:22 保坂晴子 (日体大1)
1.10:22 花田咲絵 (順天堂大4)
3.10:23 逸見亜優 (京産大2)
4.10:25 御﨑 舞 (立命館大3)
5.10:30 鴨志田海来 (名城大3)
<4区・区間順位>※TOP5
1.13:55 山本有真 (名城大2)
2.14:32 秋山祐妃 (大東文化大4)
3.14:33 篭谷有希 (城西大4)
4.14:37 小林 朝 (立命館大1)
5.14:39 花房百伽 (福岡大3)
<5区・区間順位>※TOP5
1.34:29 鈴木優花 (大東文化大3)
2.35:02 中田美優 (立命館大4)
3.35:26 加世田梨花 (名城大4)
4.35:27 小松優衣 (松山大2)
5.35:29 室伏香音 (大阪学院大3)
<6区・区間順位>※TOP5
1.19:31 増渕祐香 (名城大1)
2.19:35 関谷夏希 (大東文化大M1)
3.19:52 伊藤柚葉 (城西大1)
4.20:23 林ひかる (立命館大4)
5.20:25 一瀬美結 (日体大3)
<7区・区間順位>※TOP5
1.28:26 小林成美 (名城大2)
2.30:16 山賀瑞穂 (大東文化大2)
3.30:52 大谷菜南子 (松山大3)
4.30:54 加藤詩帆加 (大阪学院大3)
5.30:56 矢尾桃子 (関西外語大2)
<レース解説>
優勝候補の筆頭に上がっていた名城大学が2区以降トップを独走し、大会3連覇を達成した。しかし、「神7」と謳い区間賞を独占するというテレビ局が作り上げたカッコイイ物語には程遠い内容であった。そもそも1区から大きな誤算が生じていた。最近のレースでは、調子の波があり不安定な走りをしていたムセンビ選手を1区に配置。1区から独走態勢を築こうとしたが、その走りは、明らかに重かった。伸びやかなストライドがない。持ち味であるバネの効いた走りが見られない。レース中盤でのスパートを活かせず失速。レース後半は、複数校に抜かれる心的ダメージの大きい走りとなってしまった。実績のある知名度の高い選手が、こういう走りをしてしまうと後を引くこともある。ムセンビ選手の体調を監督が把握していなかったとは思えないが、優勝したからOKでは済まされない痛いミスとなった。区間賞を獲得出来なかったのは、1区だけではない。3区・4区・5区も他大学の選手が名城大学を上回った。「全区間で区間賞!神7達成!」という監督の目論見は大きく外れてしまった。『大誤算』だった。もしも、監督が「全区間で区間賞を狙う!」と本気で言っていたとしたら、それは、チームを預かる指導者として致命的なミスであり、選手の体調を把握出来ていなかったことになる。管理不足を露呈してしまった。そういう『綻び』が積み重なり黄金期から低迷期へと知らぬ間に陥ってしまうことは陸上界では珍しくない。名城大学が駅伝女王を守る時代は、暫く続くだろう。しかし、メディアに乗せられて「区間賞を独占するレースをする!」などとカッコイイことを言っていては、黄金期は長続きしない。「いつの間にか他大学に抜かれていた」なんてことにならないように視聴率稼ぎのメディアに乗せられないことも指揮官の仕事である。浮ついた雰囲気のない軸の安定したチーム作りに期待したい。
大学女子駅伝で優勝する条件について、もう少し掘り下げてみたい。どのチーム競技でも同じだが、実績のある選手が集まるチームが強いのは当たり前。名城大学には、実績と実力がある選手が毎年入ってくる。それは、大きなアドバンテージになっている。今回、上位入賞した大学には、毎年、優秀な選手が入学してくる。上位入賞校には、意欲と実績のある一流選手が入ってくるので強くて当然という感は否めない。その中でも名古屋市にある名城大学が群を抜いて活躍している理由は何故だろうか?その理由は、明快である。陸上競技に比重を置く意識の強い選手が名城大学の門を叩きやすいというのが第一の理由だろう。以前は、中部地方や関西からの生徒が多かったが、今は、関東の選手も入学をしている。陸上が好きで駅伝でも活躍したい選手が選びやすい条件が整っている。それは、日本一を獲得するのに大きなアドバンテージだ。では、少し視点を変えて勝つ条件を考えてみたい。一般的に難関大学と言われている、筑波大学、立教大学、中央大学などと比べるとウエイトを置くものへの価値観が違うのは大学受験を経験した誰もが理解している。日本の学歴システムにおいて東京大学を最高学府と考えた場合の序列は、難易度の高い順に「文武両道の重さ」が違うのは当然のことである。難易度という点において更に言うと私学の最高位にいる早稲田大学や慶應義塾大学とは、圧倒的に文武両道の重さと価値が違う。現状では、早稲田大学や慶應義塾大学が駅伝を強化する流れにはなっていない。その一方で筑波大学や立教大学や中央大学には、優秀な選手が多数入学している。名城大学や大東文化大学に引けを取らない将来性のある選手が揃っている。問題は、指導者がいないこと。選手の潜在能力を引く出せる優秀な指導者がいれば、筑波大学、立教大学、中央大学が駅伝日本一になるチャンスがある。本来なら、毎年、優勝候補に上げられても不思議ではない『強いチーム』になる。しかし、選手を導ける指導者がいない。指導者の不在が、大学のカラーとして認知されているのを黙って見ているのが、本当に勿体ない。勝てないチームより勝てるチームに優秀な人材が流れるのは当然である。入りやすくて、勝つ可能性が高い大学に有望な選手が集まる傾向は、今後もずっと続いていくだろう。