ランナーズ・ジャーナル JAPAN (Runners-Journal.Jp)

事実に基づいた「真実のコラム」を掲載しています。今だからこそ伝えたい「本当のこと」をありのまま伝えたいと思います。

カテゴリ: 天才アスリート

<”天才ランナー”と呼ばれた最強中学生TOP10>

 ~男子~
  1.和田仁志   (長野・赤穂中)   中学長距離界伝説の怪物ランナー!
  2.巽 博和   (埼玉・藤久保中)  速くて美しい!長距離界の貴公子!
  3.千葉拓朗   (千葉・茂原中)   全国にその名を轟かせた名ランナー!
  4.前田和浩   (佐賀・白石中)   才能は間違いなく歴代TOP5に入る!
  5.古田哲弘   (静岡・竜洋中)   静岡が生んだ唯一無二の超怪物選手!
  6.柳 倫明   (千葉・風早中)   素質の塊と称賛された天才ランナー!
  7.石本文人   (兵庫・横尾中)   走りのセンスは後世に語り継がれる!
  8.堀川勇一   (熊本・南小国中)  阿蘇の大地が生んだ怪物級ランナー!
  9.大志田秀次  (岩手・見前中)   類まれな素質を持ち末永く活躍した!
10.小林雅幸   (新潟・十日町南中) 自分自身の努力で素質を開花させた!

 
(番外編)~記録と記憶に残る新旧天才ランナー~
  竹中弘行   (大阪・四條畷中)
  岸本 創   (静岡・細江中)
  佐藤文康   (静岡・大渕中)
  佐藤清治   (長野・浅間中)
  遠藤日向   (福島・郡山四中)
  林田洋翔   (長崎・桜が原中)
  石田洸介   (福岡・浅川中)
  佐藤圭汰   (京都・蜂ヶ岡中)
  川口峻太朗  (岡山・京山中)
  鈴木琉胤   (千葉・小金北中)
  増子陽太   (福島・鏡石中)


 ~女子~
  1.宮崎安澄   (熊本・熊本湖東中) 熊本が生んだ永久不滅の超天才ランナー!
  2.吉富純子   (福岡・船津中)   45年前に中学生が日本選手権優勝(2'10"5)!
  3.横江里沙   (兵庫・稲美北中)  欧米選手並みのスタイルとセンスは抜群!
  4.内野彩子   (千葉・船橋前原中) 素質で言えば3000mを8分台で走れた逸材!
  5.市川良子   (山口・浅江中)   日本陸上界屈指の才能を持ったランナー!
  6.杉村奈美   (千葉・高根中)   持って生まれた天性のバネが武器の逸材!
  7.山中美和子  (奈良・香芝中)   3000m9分10秒18の中学記録は今でも輝く!
  8.福田有以   (兵庫・稲美北中)  田中希実以上の素質と可能性を秘めた天才!
  9.小林祐梨子  (兵庫・旭丘中)   数々の記録と伝説を残したスーパースター!
10.高橋ひな   (兵庫・山陽中)   天賦の才と無限の可能性に溢れたエリート!


 
(番外編)~日本女子長距離界の歴史を作った天才ランナー~
  遠藤知恵美  (東京・本町中)
  深尾真美   (大阪・吹田六中)
  早狩美紀   (京都・槇島中)
  浦田佳小里  (広島・誠之中)
  小島一恵   (奈良・田原本中)
  飯野摩耶   (山梨・白根巨摩中)
  鈴木亜由子  (愛知・豊城中)
  久馬 悠   (京都・綾部中)
  久馬 萌   (京都・綾部中)
  岡田 芽   (北海道・上磯中)
  中川文華   (埼玉・朝霞三中)
  木村友香   (静岡・籠上中)
  ドルーリー朱瑛里 (岡山・鶴山中)
  久保 凛   (和歌山・潮岬中)

<解説>
男子は「もし、当時ハイスペックなシューズやトラックがあったら、一体、どんな記録を出しただろうか!」と思える選手をリストアップ。女子は「もし、才能を更に開花させてくれる指導者との出会いがあったら、陸上界の歴史を大きく変える記録を出していただろう!」と思える選手をリストアップ。その中で敢えて名前を挙げるとすれば…男子は巽博和、女子は横江里沙と内野彩子。類まれなランニングセンスと素質を持った3人に共通しているのは「走りの柔らかさ」である。多くの場合、ジュニア期に速い選手は筋肉質でパワーを使って走る傾向が強い。しかし、この3人は筋肉体質ではなくパワーに頼った走りでもない。腰高な美しいフォームで伸びやかに走る。それでいてスピードのキレは抜群だった。中学から高校、高校から大学(実業団)へと進む過程で潜在能力を引き出し、更なる可能性を信じて将来的に世界で戦うことを見据えた取り組みをする指導者と出会えたなら間違いなく1500mで現在の日本記録レベルの記録を出せた選手であった。また、大きく歴史を遡れば1970年代に800mを2分10秒で走った吉富純子が今の時代に生まれていれば、間違いなく1分台ランナーになっていただろう。今から45年前に800mを2分10秒台で走れる中学生がいたという事実を鑑みれば2020年代の現在は1分台が当たり前の時代になっていても何ら不思議ではない。上記の選手達は、いずれも”天才ランナー”として後世に語り継がれるべき選手達である。

三好美羽選手は、今現在、日本で一番注目されている陸上選手と言って良いかもしれない。

とにかく、動画の視聴回数が桁違い!五輪代表選手や日本トップ選手よりも遥かに多い!


(【100m】予選から11秒台!追い風参考ながら桁違いのスピードを見せるスーパー中学生 三好美羽!by 陸上ジャーナル)

下記の動画は、2023.7.20時点で、なんと!339万回の視聴回数を叩き出している!

不破聖衣来選手やドルーリー朱瑛里選手に匹敵する視聴回数を稼ぐ陸上選手である。


(日本一速い中学生は1年生?!三好美羽 決勝 U18・16陸上 2022 by 陸上Track&Field)

今年の全中陸上やU16陸上では、どんな走りを見せてくれるのか。

そして、数年後には、どんな選手になっていて、どんな活躍をするのか。

今後の成長と記録更新に期待がかかる。大きく羽ばたいてくれることを願う。

あと10日後に迫った全国高校駅伝。通称、「都大路」。

例年以上に盛り上がりを見せている理由はズバリ!優勝校予想!

強力な留学生を擁する倉敷高校が他校を圧倒して優勝するのか?!

5000mで驚異的な高校新記録を作った吉岡大翔がいる佐久長聖か?!

その吉岡大翔に匹敵する強さがある長嶋幸宝がいる古豪の西脇工業か?!

総合力では上記3校にも劣らないチーム力がある千葉県の八千代松陰か?!

八千代松陰に匹敵する潜在能力があると評価の高い埼玉県代表・埼玉栄か?!

九州の王者と呼ばれる九州学院や大牟田を倒して都大路の切符を掴んだ高校か?!

全国高校駅伝の歴史で数々の伝説を作ってきた全国屈指の超名門校・仙台育英か?!

日本中の高校駅伝ファンが優勝&上位校予想をしている。信頼度が高い予想を紹介する。


(【高校駅伝】全国高校駅伝2022順位予想!3位→1位 by スポーツ大学院)


(【全国高校駅伝2022】順位予想(男子) 「優勝→5位」by ひいろ1010)


(【新記録出るぞ】全国高校駅伝 最新 戦力ランキングTOP8 by まさし【陸上大好きch】)

ある日、突然歴史は動く。予想していなかった記録が突如出てしまう。

昨年の東京五輪で田中希実が日本の女子選手で初めて1500m4分切を達成。

好条件が揃っての記録とはいえ日本の女子選手が3分台で走る姿は衝撃だった。

三浦龍司が次から次へと3000m障害の日本記録を塗り替えていく姿も正に衝撃。

3000m障害7分台への扉を間もなく開けそうな予感すらする素晴らしい走りだった。

新谷仁美が女子10000mで30分20秒44の日本記録を出した時にも大きな衝撃が走った。

「ついに日本の女子選手が29分台で走る時代が来る!!!」と心が震える思いがした。

男子マラソンで鈴木健吾が2時間4分56秒の日本記録を出した時の衝撃も大きかった。

非アフリカ系の日本人選手が2時間5分切を達成した大快挙にマラソン界は沸いた。

今年大きな衝撃を受けたのはU20世界陸上女子1500mで静岡の高校2年生が見事6位入賞。

浜松市立高校2年の澤田結弥選手が小林祐梨子に次ぐ4分12秒87の高校歴代2位を樹立した。 

女子高校生が当たり前のように4分一桁で走る時代が間もなく来ることを予感させる快走。

男子の中学&高校記録が次々に更新されている中で女子選手にも希望が生まれた快挙だ。

この秋冬シーズンには陸上関係者の度肝を抜く”とんでもない記録”が出るかもしれない。

陸上界の歴史が変わるような中学・高校・大学・日本記録が生まれる瞬間への期待。

その予兆ともいえる出来事が今はまだ世間の目には触れないところで着実に起きている。

歴史的な快挙が起こる瞬間を見逃すことがないように陸上関係者は心しておくべきだろう。

日本人で初めての100m9秒台が出た瞬間のような衝撃と感動を味わえる日が来ると信じて。

<常識を打ち破る記録を出す可能性のある若手ランナーTOP10>

 ~男子編~
  1.三浦龍司   (順天堂大学3年)  ※3000m障害を異次元のレベルへ

  2.飯澤千翔   (東海大学4年)   ※1500m前人未到の3分33秒台へ

  3.吉居大和   (中央大学3年)   ※5000m日本人初の12分台へ

 ~~~TOP3は実績&知名度のある大学生~~~

  4.熊井渓人   (須磨学園高校3年) ※1500m3分47秒74(近畿高校総体予選)
                    →今はまだ未完成の選手だが将来性は抜群!

  5.成沢翔英   (山梨学院高校3年) ※1500m3分47秒35(全国高校総体8位)
                    →今夏に一気にブレイクしたダイヤの原石!

  6.鈴木琉   (八千代松陰高校1年)※1500m3分46秒82(全国高校総体6位)
                    →日本人離れした体型と度胸が魅力の逸材!

  7.工藤信太朗  (一関学院高校3年) ※3000m8分08秒05(U20日本選手権1位)
                    →スタイルの良さと勝負強さが魅力の大器!

  8.前田和摩   (報徳学園高校3年) ※5000m13分58秒01(全国高校総体4位)
                    →将来マラソンで2時間02分台を出せる選手!

  9.永原颯磨   (佐久長聖高校2年) ※3000m障害8分51秒21(平成国際大学競技会)
                    →新世代の3000m障害のスペシャリスト!

10.鈴木耕太郎  (国学院久我山3年) ※8分11秒63・U20日本選手権3位
                    →将来5000m12分台ランナーになる可能性大!

早稲田大学の学生だった瀬古利彦選手が実業団の宗兄弟を倒したシーンを思い出す。

最後まで競り合いになるかと思いきや「驚異的」なスピードで優勝を飾った。

イカンガー選手とのマッチレースも爽快感抜群のスパート力で勝利した。

観ている者を惹きつける圧倒的なスピードは日本中を沸かせた。

陸上ファンの常識を遥かに超える「異次元」のスピード。

日本中を興奮させた瀬古利彦氏以来のスーパー大学生・三浦龍司選手。

東京五輪8位入賞の実力がどれほどのものなのかを改めて感じさせてくれた。

(【2022関東インカレ】三浦龍司vs松永怜 5000m決勝ハイライト【歓声入り】by 私の【レジャー&グルメ】)

海外で活躍する大谷翔平選手、松山英樹選手、大坂なおみ選手などが魅せてくれた爽快感。

これほどまでに観衆を興奮させることができる選手は近年の日本陸上界にはいなかった。

高橋尚子さん以来、久しぶりに現れた国民的スターになれる可能性を持った選手。

「箱根駅伝のスター」や「学生界のヒーロー」だけで終わらせては勿体ない。

三浦龍司選手の人気と実力を最大限に活かすプロモーションを考えるべき。

短距離の桐生祥秀選手のような国民的人気選手になれる逸材である。

今の輝きを多くの人に観てもらい興奮と感動を味わってもらえることを期待したい。

学生の祭典であり学校の名誉を懸けて戦う関東インカレが国立競技場で開催されている。

日本ではここ数年、男女の1500mで日本記録が更新されて大いに盛り上がっている。

学生記録も更新されているからこそ目を向けるべきは海外の選手であり学生。

果たして日本の大学生は勝てるのかを下記リザルトを見て感じて欲しい。

(Katelyn Tuohy wins Women's 1500m @ ACC Outdoor Track&Field Championships 2022 by katelyn tuohy fans) 

<Women's 1500m Final>
1.4:06.84 Katelyn Tuohy       (NC State)
2.4:09.83 Maudie Skyring     (Florida State)
3.4:12.04 Anna Vess             (NC State)
4.4:12.23 Mia Barnett            (Virginia)
5.4:15.75 Carlee Hansen      (North Carolina)
6.4:16.39 Savannah Shaw    (NC State)
7.4:16.51 Nevada Mareno     (NC State)
8.4:18.09 Leigha Torino         (Virginia Tech)

このレベルでの争いを関東インカレの決勝でも見てみたいものである。

日本の学生記録を4分ひと桁にする意欲を指導者にも選手にも持って欲しい。

もうひとつ。そもそも、いつになったら声を出しての応援ができるようになるのか?

インカレの風物詩でもある学生による大声援(エール)がスタジアムに響く日はいつか。

中学生や高校生の主要大会でもスタジアムに大歓声が戻ってくる日を楽しみに待ちたい。

名城大学が見事に5連覇を果たした全日本大学女子駅伝。

優勝した名城大学は、どの区間の選手も素晴らしい走りだった。

駅伝女王の貫禄を十分に感じる横綱相撲であったと言って良い圧勝だった。

その名城大学の5連覇という偉業を吹き飛ばす走りをしたのが不破聖衣来選手。

全日本大学女子駅伝の最長区間である5区(9.2㎞)をなんと!28分00秒で走ってみせた。

9.2㎞を28分00秒で走るということは1㎞平均3分02秒60ペースで走ったことになる。

あと800m、そのままのペースで走り切れば30分26秒で走れていたことになる。

あの激走を見る限り、800mプラスして走っていても大きな失速はしない。

少なくとも30分30秒前後で走れる力があるのは疑いようがない。

〇不破聖衣来選手
 区間1位 9.2㎞:28分00秒
 1㎞平均 3分02秒6 10㎞換算 30分26秒

〇鈴木優花選手
 区間2位 9.2㎞:28分59秒
 1㎞平均 3分09秒0 10㎞換算 31分30秒

〇小林成美選手
 区間3位 9.2㎞:29分28秒
 1㎞平均 3分12秒1 10㎞換算 32分01秒

区間3位の小林成美選手はトラックの10000mを31分22秒で走る力がある選手。

その小林選手に1分28秒も差をつけるのだから30分台の走力は十分にある。

それは解説を務めた高橋尚子さんもコメントをしていた。

「今まで10000mを30分台で走ったのは新谷仁美選手、渋井陽子選手、福士加代子選手」

「その3人に続いて日本人で4人目の30分台で走れる選手になる可能性がある」

テレビ中継終了間際に出た高橋尚子さんのコメントに不破選手への期待が感じられた。

不破選手の走りについて『強さの秘密』を解説したい。

走り自体は、中学時代の一番強かった頃と大きく変わってはいない。

踵から着地して地面からの反発力を利用して膝下をビュンと伸ばして走る。

高校時代に低迷した時期があったのは故障が多かったからだと言われている。

故障が多かった理由は中学生から高校生になり起こるカラダの成長に戸惑ったから。

高校3年間の成長過程に応じて必要となるカラダ作りが出来ていなかったのが一番の原因。

カラダの成長に応じて変化する最適な動きを誰からも指導されていなかったのだろう。

大学生になってからは不破選手の能力を最大限に引き出すカラダ作りができている。

最大の武器である「かかと着地」と「膝下をビュンと伸ばす」走りは健在。

踵からバンバン着地してもブレーキがかからずスムーズに加速する理由。

それは厚底シューズによってもたらされる高反発力によるもの。

日本記録並みの区間新記録が出た背景には、やはり厚底シューズがある。

踵着地の不破選手の走りは厚底シューズを正しく使えていると言っても良い。

厚底シューズを履いている多くの中高生や市民ランナーが勘違いしていることがある。

それは、反発力の強い厚底シューズを履いているのに「つま先」から接地しようとする。

フォアフット走法などと言われて「つま先で接地する」ことが最先端だという勘違い。

厚底シューズを履く多くの選手が「厚底シューズ=つま先着地」だと思っている。

大迫傑選手の走り方を真似ているのだろうが故障するのが目に見えている。

相当な脚力強化をして強い足首と足底筋を持っていなければ故障する。

そもそも「厚底シューズ=つま先着地」というのは間違っている。

厚底シューズの構造上、踵から着地しても高反発は得られる。

厚底シューズは、脚力が弱いランナーでも履き熟せるようになっている。

脚力がないランナーが履いても故障しないように工夫されてつくられている。

誰にでもできる「踵からの着地」でも十分に反発力を得られるのが厚底シューズ。

元々、類稀な素質があり、十分にカラダを鍛えているトップ選手なら尚更効果がある。

不破選手のように踵からバンバン着地する選手が履いていることで”それ”は証明できた。

もうひとつ。不破選手は太ももの動きによって調子の良し悪しが分かるという特徴がある。

振り子のように脚を前に振り出す際、太ももの動きにキレがある時には快走をしている。

小柄な選手である不破選手にとって太ももの「太さ」や「絞れ具合」は生命線である。

不破選手だけでなく女子長距離選手にとって太ももはパフォーマンスを左右する。

太ももは重たい。動かすのは容易ではない。太ももが重いと腰が落ちてしまう。

ストライドが伸びなくなり、トップスピードに乗せるのが難しくなる。

中学時代のスピードや高校時代の粘りがなくなる要因とも言える。

中学時代は気にならないが大人になると顕著に重さを感じる。

多くの女子長距離選手が大学や実業団に入ってから「スピードが出ない」と口にする。

それはまさしく太ももの動きが小さく鈍くなっていることが原因となっている。

長距離選手は短距離選手のような筋肉隆々の脚は作れない。必要もない。

一定の距離を軽快に走り続けるのに必要な脚をつくることが大事。

軽量級の選手である不破選手は特に太ももの重さによって走りが左右される。

高校時代とは見違えるカラダを手に入れたことで不破選手のパフォーマンスは向上した。

類稀な才能を持った不破選手が日本のトップ選手並みのカラダを手に入れたのである。

10㎞を30分20秒で走れても何ら不思議ではない。日本記録の更新だってあり得る。

中学チャンピオンが10000mの日本記録保持者になる。その可能性は高い。

不破聖衣来選手の今後の活躍と日本記録更新の日が来るのが楽しみだ。

あるテレビ局関係者から聞いた話である。

その女子小学生は、下記のような記録を持っているという。

    400m   1分01秒
    500m   1分19秒
    600m   1分36秒
    800m   2分12秒
  1000m   2分52秒
  1500m   4分31秒
  3000m   9分56秒
10000m 37分47秒

注目して欲しいのは、10000mの記録だ。

女子選手の力の目安となる1000m4分ペース走。

女子中学生で6000m以上走れる選手は殆どいない。

女子高校生は当たり前に10000m走れるようになる。

これは、大学生でも実業団でもほぼ同じ。

4分ペースを基準にして距離を延ばしていくことで力をつけていく。

ある高校駅伝強豪校は、3分50秒で12000mを落としメニューにしている。

別の高校駅伝強豪校は、4分15秒で8000mを落としメニューにしている。

毎年のように優勝候補に名前が上がる両校だが、優勝争いするのは前者である。

それだけの強さがあるから高校長距離界のトップを維持している。

先に挙げた小学生は、10000mを3分55秒平均で走れる走力があるという。

更に400mをスパイクを履かずに60秒を切れる走力が既にあると聞いた。

通常400mが速いジュニア選手は、ロング走が苦手な場合が多い。

ジュニア選手でなくても400mや800mの選手が10000mを走ることはない。

カラダの使い方がまるで違う。使う筋肉が違うし、呼吸法も違う。

やって出来ないことはないが、それをするには余程の体力と精神力が必要。

つまり、心身共に成熟した大人の選手でなければ10000mを走ることは難しい。

だからこそ、小学生で10000mを難なく走れることが不思議でならない。

その小学生は、どんな精神状態で10000mを走っているのだろうか。

短距離をビューンと飛ばすことと長距離を淡々と走ることは別物である。

精神的にも肉体的にも成熟していない小学生が、それを平然としてしまう。

本当に驚くばかりだが、もし、本当に難なく走れる能力があるのなら…

それは、日本陸上界の宝として期待できる”逸材”と言えるだろう。

そんなことができる小学生は今まで見たことがない。

見たことがないからこそ余計に期待してしまう。

400mから10000mまで走れる小学生ランナー。

今後の成長を温かく見守っていきたい。

才能とは、先天的に持って生まれたものであるか、後天的に養われたものであるか。

先天的である場合、才能は、小学生時代に開花するのか、高校・大学で開花するのか。

長距離選手の場合、メダリスト達は、社会人になってから才能が開花している。

短距離選手の場合、トップ選手は、中学・高校あたりから開花することが多い。

多くの親御さんから聞かれるのは、小学生で速い子供は、もう伸びないのか。という疑問。

もし、小学生の時に開花してしまった選手は、どうすれば良いのか。

そのまま、抜かれていく一方の人生を歩むしかないのか。

もう少し踏み込んで考えた場合、メダリストになるような能力を才能と呼ぶなら

中学チャンピオン、高校チャンピオンになった後、競技を辞めてしまう選手は

才能が無かったということになるのだろうか。

究極の見方をすると、才能ある親から引き継がれて才能のある子が生れ、育つ。

育つ過程で、正しい方向へ進むことができたら、才能は開花する。

しかし、環境や育て方を間違えてしまうと、持って生まれた才能は消えてしまう。

才能の価値を殆どの親は知らない。

市内大会で勝ったら「うち子には、才能がある」と思う親がいる一方で

全国大会で活躍しても「うちの子には、才能がない」と思う親もいる。

才能の有無の判断は、すべて親次第で決まる。

子供の才能を専門的な知識を持たない親の尺度で決めてしまうと

将来、開花する可能性があっても、それに気付かない。

日本には、埋もれている才能が、沢山ある。

それを見逃さず、埋れたままにすることなく、

「この子は、必ず、輝く」と信じて、可能性の芽を発掘して欲しい。

そして、未来の日本・スポーツ界のために活かして欲しい。

故人・小出義雄監督が良く言っていたセリフにこんな言葉があった。

「どうして今の若い子(指導者)達は、こんな簡単なことができねーのかな」

「いい子(選手)が目の前にいるのに、ぜ〜んぜん気付かない」

「その子の良い所が、わかんねーんだよ」

「見る目がねーんだよな、きっと」

「おれが、教えてやんなきゃダメかなッ?あはははは!」

確かに、小出監督が「おい!あの子は、伸びるぞ!」と言った選手は、伸びている。

その後、みるみるうちに成長して日本代表になった選手もいる。

不調にあえぎ落ち込んでいる他チームの選手にも「どうしたんだい!」と声を掛ける。

「泣くことはないよ〜。ぜ〜んぜん大丈夫」と笑顔で話しかける。

暫く雑談をしているうちに泣いていた選手に笑顔が戻る。

落ち込んでいた選手が冗談を言えるようになる。

そして、次の試合では快走してみせる。

不思議な力だと思った。

他愛もない声掛けなのに声を掛けられた選手が元気になる。

秘められていた力が芽生えてきて次第に結果を出し始める。

そんな「言葉の力」を持っているのが小出監督の魅力であった。

選手をその気にさせる力。

「わたしにも出来るかもしれない」と思わせる力。

不安な気持ちを和らげて安心して試合に臨めるようにしてくれる力。

選手の心を掴んで不安を自信に変えて別人に生まれ変わらせてくれる力。

試合で力を発揮できなかった自分を世界一の選手になれると思わせてくれる力。

人の懐に入り込むのが上手な小出監督は、良い意味での「ひとたらし」であった。

指導者に必要なのは「選手の心を掴むこと」だと様々な場面で我々に教えてくれた。

選手をやる気にさせることは、簡単ではない。

選手の能力を引き出すのは、並大抵のことではない。

褒めても叱っても意欲を取り戻せない選手は沢山いる。

毎日エンジン全開で真正面から選手と向き合うことなどできない。

「この子は、弱い選手。ダメな選手」だと諦めてしまう指導者は多い。

「頑張らせようにも本人のやる気が無いのでは教えようがない」と匙を投げる。

多くの高校駅伝強豪校で能力のある選手が、意欲を失い、自信を失い、夢を失っている。

そんな状況を小出監督が見たらどんな行動をするだろうか。

指導者に対しては「〇〇君も大変だなぁ~。うんうん」と笑顔で労をねぎらう。

選手に対しては「がんばってるなぁ。すごいなぁ。強くなるなぁ」と笑顔で褒める。

指導者として壁にぶつかっていたり、伸び悩んでいる選手に対して、ダメ出しをしない。

まずは、「それで、いいんだよ」「な〜んにも悪くないよ」と認めてあげる。

心の中にあるつっかえ棒を取り除いて自分自身へのわだかまりを解消してあげる。

指導者に対しても選手に対しても「自己肯定させる言葉掛け」をして肩の荷を降ろさせる。

自己肯定感を抱くことで心は落ち着きを取り戻し、ネガティブマインドから脱出できる。

「いいんだよ」という言葉が「どうせ自分はダメだ」という自己否定を和らげる。

自分の心の中にある不安を少しでも認めて貰えることで気持ちが楽になる。

そういう人の心の中にある感情を瞬時に読み取り、ひとことで解消させる言葉の力。

それを上手に使いながら選手をその気にさせてトップ選手へと育てたのが小出監督である。

現役で指導現場に立っている指導者へ言いたいこと。

言葉が持つ力を理解すれば、声掛けの仕方も変わる。

声掛けの仕方が変われば、選手との向き合い方が変わる。

選手との向き合い方が変われば、選手への見方が変わる。

選手への見方が変われば、選手からの見られ方も変わる。

選手からの見られ方が変われば、言葉の力の大きさが変わる。

言葉の力の大きさが変われば、選手のパフォーマンスが変わる。

選手に快走して欲しければ。

選手に結果を出して輝いて欲しければ。

普段、なんとなく使っている言葉を見直してみること。

自分本位な声掛けではなく相手の心に響く言葉掛けをすること。

それが、選手を育成する上で最も大切なことであると故人の言葉を借りて伝えておきたい。

今年の日本選手権に出場した高校生は、他種目にわたり数多くいる。

日本最高峰の大会で決勝に進み、実業団選手を相手に活躍した選手も少なくない。

決勝の舞台で輝いた高校生の一部を挙げてみると下記にような選手がいる。

<女子100m決勝>※+0.5
  1.11.36(0.147)兒玉芽生(99)    (福岡大・大分)
  2.11.53(0.158)鶴田玲美(97)    南九州ファミリーマート・鹿児島)
  3.11.66(0.158)石川 優(02)    (相洋高・神奈川)   PB
  4.11.72(0.121)青山華依(02)    (大阪高・大阪)

  5.11.77(0.171)壹岐あいこ(00)   (立命館大・滋賀)
  6.11.80(0.112)安達茉鈴(03)    (京都橘高・京都)
  7.11.81(0.141)石堂陽奈(02)    (立命館慶祥高・北海道)

  8.11.90(0.148)湯浅佳那子(97)   (三重県スポ協・三重)

<男子100m決勝>※-0.2
  1.10.27(0.127)桐生祥秀(95)    (日本生命・東京)
  2.10.28(0.154)ケンブリッジ飛鳥(93)(Nike・東京)
  3.10.30(0.148)小池祐貴(95)    (住友電工・大阪)
  4.10.33(0.139)飯塚翔太(91)    (ミズノ・静岡)
  5.10.34(0.142)多田修平(96)    (住友電工・大阪)
  6.10.41(0.132)鈴木涼太(99)    (城西大・静岡)
  7.10.43(0.151)栁田大輝(03)    (東京農大二高・群馬)
  8.10.52(0.146)竹田一平(97)    (スズキ・静岡)

<女子800m決勝>
1.2:03.54 川田朱夏(99)       (東大阪大・大阪)
2.2:04.24 塩見綾乃(99)       (立命館大・京都)
3.2:04.56 卜部 蘭(95)       (積水化学・東京)
4.2:04.76 田中希実(99)       (豊田織機TC・兵庫)
5.2:07.55 中村美宇(99)       (福島大・福島)
6.2:08.38 谷口ゆき(03)       (星稜高・石川)
7.2:09.08 青山理奈(03)       (中京大中京高・愛知)

8.2:09.92 菊地梨紅(97)       (肥後銀行・熊本)
9.2:11.20 志村美希(98)       (日本体育大・東京)

<女子1500m決勝>
  1.4:10.21 田中希実(99)      (豊田織機TC・兵庫)
  2.4:15.62 米澤奈々香(04)     (仙台育英高・宮城)  PB
  3.4:16.18 後藤 夢(00)      (豊田織機TC・兵庫)   PB
  4.4:16.33 卜部 蘭(95)      (積水化学・東京)
  5.4:18.65 吉村玲美(00)      (大東文化大・神奈川)
  6.4:18.99 清水真帆(95)      (ヤマダ・群馬)    PB
  7.4:20.24 髙松智美ムセンビ(00)  (名城大・大阪)
  8.4:22.53 福田有以(95)      (豊田自動織機・愛知)
  9.4:22.91 道下美槻(01)      (立教大・東京)
10.4:23.26 菊地梨紅(97)      (肥後銀行・熊本)
11.4:27.22 和田有菜(99)      (名城大・長野)
12.4:37.18 樫原沙紀(01)      (筑波大・広島)

<男子1500m決勝>
  1.3:41.32 館澤亨次(97)      (横浜DeNA・東京)
  2.3:41.82 的野遼大(92)      (三菱重工・長崎)   PB
  3.3:41.89 楠 康成(93)      (阿見AC・茨城)
  4.3:41.96 舟津彰馬(97)      (九電工・福岡)
  5.3:42.33 高橋佑輔(99)      (北海道大・兵庫)   PB
  6.3:42.44 河村一輝(97)      (トーエネック・愛知)
  7.3:42.57 佐久間秀徳(99)     (明治大・東京)    PB
  8.3:42.88 飯島陸斗(97)      (阿見AC・茨城)
  9.3:47.05 石塚陽士(02)      (早稲田実業高・東京)
10.3:47.10 木村理来(97)      (愛三工業・愛知)
11.3:49.36 才記壮人(95)      (YKK・富山)
12.3:55.86 田母神一喜(98)     (阿見AC・茨城)

ここで紹介した高校生は、いずれも陸上の名門校に通う選手であることに興味が湧く。

陸上は個人競技であるが、学校の理解と応援する雰囲気が一流選手を育てる。

高校生が実業団選手に混じって活躍する姿は学校のイメージを良くする。

知名度を上げるための方法としては、抜群の宣伝効果がある。

在学生や保護者、そして、地域の住民から見られる目も大きく変わる。

高校生が日本選手権に出場するというだけで地域は盛り上がるが、それ以上に…

高校生が日本選手権という華やかな舞台で輝くことは、陸上界全体を盛り上げる。

男子100m決勝に農大二高の桝田大輝選手がいる映像を観た瞬間、感動で手が震えた。

女子100m決勝のゴール後に高校生4人が笑顔で健闘を称えあう姿には心が温まった。

男子1500m決勝を走る石塚陽士選手(早稲田実業)には秘められた才能の一端が見れた。

女子1500m決勝で堂々の2位でゴールした米澤奈々香選手からは無限の将来性を感じた。

他にも多くの高校生が国内最高峰の大会で大人を相手に果敢に勝負に挑んでいた。

高校生がチャレンジする姿は、清々しく爽やかで美しい。

そういう姿をテレビやネットで観て刺激を受ける小中高校生は沢山いる。

「俺も陸上をやろう!」

「私もあの舞台に立ちたい!」

「実業団選手と勝負をしてみたい!」

そういう気持ちが芽生えて陸上競技に興味を持ってくれたらありがたい。

目指すのが全中陸上やインターハイで終わらずに日本選手権となって欲しい。

数年後に本当に日本選手権決勝の舞台に立っている選手が出てくる可能性はある。

ジュニア選手の人材発掘は、陸上界の大きな課題である。

まだ自分の可能性に気付いていない逸材が、日本には沢山いる。

将来、世界と戦うことが出来る逸材が、他競技に流れてしまっている。

その理由は、陸上競技と出会うきっかけが無いだけ。

陸上競技の面白さを知る機会に恵まれないだけ。

足が速いことの価値は、大抵の人が思っているような無対価なものではない。

足が速いことは、今や数億円の価値を生み出すものとなっている。

高校生が日本選手権の決勝に進出して活躍することの価値は、計り知れない。

もっともっと沢山の人に陸上競技の面白さを知ってもらいたい。

そして、陸上選手の価値の高さを知って欲しい。

桐生選手が高級外車に乗っているというだけで大きなニュースになる陸上界。

高級外車に乗っている陸上選手は、過去にも沢山いた。

高級車を数台所有していた陸上選手も数多くいた。

しかし、それがニュースになることは無かった。

今は「夢がある」として話題になる時代。

だったら、それを上手く利用したら良い。

「陸上選手だって、こんな夢のある生活ができる」

「陸上で活躍すれば、こういう対価を得られる」

高校生でも日本選手権で活躍したらプロ契約できる仕組みが出来ても面白い。

まさに女子100m決勝後のあの笑顔は、CMに起用されてもおかしくないほど美しい。

スポーツ用品メーカーが物品提供をする程度の価値では収まらないほどの価値がある。

高校生アスリートは、他のスポーツ競技では、当たり前のように対価を得ている。

陸上選手の寿命は、それほど長くはない。

”旬”の選手は、学校を卒業する前に最高に輝いている。

その輝きがあるうちに将来の生きる術として対価を得ることも今後は必要だろう。

高校生の活躍を、まぶしい輝きを、美しい姿を想い出作りだけで済ませないで欲しい。

選手生命を懸けて試合に臨んでいるのは、実業団選手も高校生も同じ。

同じ尺度で陸上選手としての価値を認めてあげることが夢と希望を与える。

夢と希望があれば、将来へ道が広がる。

そういう陸上界へと進化・発展していくことを期待したい。

いわゆる”天才”と言われる小学生を何年かに一度見かける。

ある小学生は、小学生の全国大会である日清カップで活躍した後、その活躍を超える結果を出すことが出来ずに中学生で挫折してしまった。

また、ある中学生は、中学一年生で全国優勝してからは「追い越される一方の人生」となり中学を卒業する前に走るのをやめてしまった。

〇本人は、何も考えずに、ただ全力で走っている。

〇家族は、活躍する子供に癒され優越感を感じ、次も次もとレースに出す。

〇指導者は、自分の功名心を満たす為に、勝てる試合には片っ端から出し続ける。

このように、小学生で突出して速く走れる選手を見ると「本人に対する思い」と「家族に対する思い」、そして「指導者に対する思い」を抱くことがある。

小学生の時に「脚が速い」ともてはやされる子供に多いのは、何も考えずに「ただガムシャラ」に走っているという姿だ。今の一本と次の一本の違いも分からずに「良い記録で走れたから良い走りだった」「記録が悪かったからダメだった」としか判断できない。

見えているのは自分が一番を取ることだけ。どんな風にカラダを使って、どんなイメージでスタートからゴールまで走るかなどは一切考えずに走る。こういう「考える力」がない子供は、先に行って必ず伸び悩む。

家族は、周囲からの称賛と尊敬の眼差しに喜びを感じて優越感に浸る。自分の子供が、どんな重荷を背負って生きていかなければならないかなどは考えもしない。多くの場合、「ずっと親子でやってきたから」とか「自分達が一番子供のことを理解しているから」と言って視野を広げようとせず、専門家からのアドバイスに耳を傾けようとしない。親子という狭い枠の中で育てようとする。そして、結果が出なくなると「部活の顧問が悪い」と難癖をつける。

顧問は、やっと巡り合った”逸材”を大事に育てようなどとは思わずに、ここぞとばかりに「勝ち」を狙ってレースに出しまくる。ピーキングやコンディショニングなどの概念や知識がないので、ただ闇雲に試合に出す。疲れ果ててタイムが落ちてきても出す。勝てなくなると「お前は根性がない」「やる気がないからだ」「いい加減な気持ちならやめちまえ!」と叱責して更に追い込む。

こうして、”天才”と呼ばれる子供の将来が失われていくことは、実は、世の中には結構ある。

キッズ時代の活躍が「一生の想い出」と「一生の重荷」となって走るのを諦めてしまうジュニア選手は少なくない。

自身も”天才”と言われながら苦しんだ経験を持ち、プロランナーとしてメダリストにもなった為末大氏は、自身のブログでこのように語っている。


為末大氏の言葉1
ここは非常に大事! 早熟型の世界 為末大氏のブログより

為末大氏の言葉2
ここには大変共感できる!

また、こういう意見をいう人もいる。
為末大氏の言葉3
この成長イメージを家族や指導者も理解する必要がある。

為末大氏の言葉4
特に言いたいのは、ここ! こういう指導者は本当に多い!


〜天才の育て方の大前提 3つの条件〜

1)考える力を養わせる
2)視野を広げる環境を与える
3)指導者を見極める

自分の子供には「他の子供と違うものがある」と感じたら迷うことなく専門家に任せること。それが将来的な活躍にも繋がる。

将来性があるかどうかは、自分に対する評価の仕方と親の目線で分かる。

将来性のある選手の特徴は、先を急がない心を持っている。

周囲の環境も含めて、先を急がない取り組みをしている。

それは、渋野日向子選手の歩みを見ればよく分かる。

プロテストに不合格でも自分のペースを崩さずに継続して努力を続けてきた。

同期が活躍しても、自分の競技に対するスタンスを変えずに取り組んできた。

その日にやるべきことをしっかりとやり切る心を維持してきた。

これが、プロ一年目から活躍をしている土台となっている。

ゴルフだけでなく、サッカー、テニス、野球、卓球、陸上も同じことが言える。

小中学校で活躍して、その後、伸び悩んでしまう選手の特徴は・・・

 ・目先の勝ち負けに一喜一憂してしまう

 ・SNSを頻繁に見て、他者の活躍ばかり気にしている

 ・過去の栄光に縛られて、過去の自分を捨てきれない

 ・現在の自分の武器が何であるかに気付いていない

 ・自分の弱さを認められずに新しい自分を構築する努力をしていない

 ・他人の活躍が原因で自分を見失ってしまう

 ・自分がやりたいことではなく親の顔色を伺いながら競技をしている

 ・自分で考えることをせずに全て親が決めたことを言われるままにしてきた

これらのことが当てはまる選手は、将来的に伸び悩んでしまう傾向にある。

渋野日向子選手が、もし、こんな選手だったら、現在の活躍はなかっただろう。

 ・スーパーキッズと呼ばれて幼少期から全国的に騒がれてきた
 ・親が夢中になって勝ち負けばかりを気にしてきた
 ・プロテストの不合格が、自分のプライドを傷つけた
 ・人は人、自分は自分という気持ちを持てずに育ってきた
 ・優勝した時のボールを一生の想い出として大事に保存してきた

プロ選手になって初勝利した時のボールや全英オープン優勝のボールは手元にはない。

親も、それには全くこだわっていない。ゴルフを続ける過程の中のひとつ。

そう思える心が、渋野日向子選手の強さとなっている。

陸上選手でも、小中学校で活躍した選手が、高校生以降、伸びなくなる選手は多い。

その原因のひとつには、過去の活躍をずっと心のよりどころにしている親の姿がある。

いつまでも、過去の勝利を忘れられずに、ずっと、「あの時は・・・」と言っている。

数年前に活躍した時の姿を待ち受け画面にしたまま変えることができない。

親が、過去から脱却できないのに、子供が未来に向かって進めるはずはない。

将来性を見極める方法。それは、目線が前に向いているかどうか。

過去の栄光にすがることなく、未来図を描いて前進している選手は、将来性がある。

親の目線が、過去ではなく未来に向いていれば、将来的に活躍する可能性が高まる。

もし、現在、伸び悩んでいたり、思うように力を発揮できていない状況であるなら。

過去の栄光との決別、待ち受け画面からの削除が「将来性」をつくる第一歩となる。

大事なのは、過去ではなく、未来へ向かって「新たな一歩を刻む心」を持つことだ。





バラエティ番組として見ていれば、映像加工は許せるかもしれない。

ドキュメンタリー番組として見ていれば、視聴者を騙す行為として許せない。

最初の頃は、「感動物語」として真面目に作られていた感があった。

しかし、最近は、「バラエティ色」が強くなって笑いを誘うシーンが多くなった。

どちらの方が視聴率が上がるかというと、バラエティ色を濃くした作り方だ。

それが、この番組の一番の問題だといえる。

TBSと言えば、「情熱大陸」でヤラセが発覚。今回は、映像加工。

一体、TBSは、どこへ向かおうとしているのか・・・

今年のドーハ世界陸上の中継は、信頼できるのか?

作られた「感動物語」の押しつけだけは、やめて欲しい。

純粋な選手達を利用して「感動物語」の押し売りをするのは、やめて欲しい。

今現在、密着で取材を受けている選手達。今からでも遅くはない。

遠慮なく、ギャランティを頂きなさい。数百万円単位で貰ったらよい。

相手は、選手を使ってお金儲けをしていることを忘れてはいけない。

親身になって取材してくれているなんて勘違いをしてはいけない。

取材をするのは、すべては、視聴率の為、お金稼ぎの為である。

それを理解して、遠慮なく高額なギャラを貰うことが大事だ。







 

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