ランナーズ・ジャーナル JAPAN (Runners-Journal.Jp)

事実に基づいた「真実のコラム」を掲載しています。今だからこそ伝えたい「本当のこと」をありのまま伝えたいと思います。

カテゴリ: ジュニア選手の育成法

以前から言ってきたように日本の選手が目指すのはアフリカ勢ではない。

ケニアへ合宿に行っても強い選手にはならない。ハングリー精神など身に付かない。

「ケニアへ行って一緒に練習をした」、「良い経験ができた」という思い出が残るだけ。

日本の選手が目指すべき舞台は、アメリカにある。競い合うべき相手も、アメリカにいる。

アメリカの大学生21歳のNico Young は、10000mを26分52秒04で走破!

日本の実業団選手や駒澤大学の選手が弱々しく見えた。

まったく歯が立たなかった。日本と米国のレベルの差を感じた。

アメリカの女子高校生17歳のSadie Engelhardt は、1500mを4分09秒70で快走!

日本の高校2年生世代で1500mを4分一桁で走れる選手は、今現在、ひとりもいない。

ただ、Nico Young Sadie Engelhardtに負けない逸材は今の中高生世代には揃っている。

高校指導者が駅伝主体の指導ではなく世界を目指した「意識付け」をすれば選手は育つ。

中学・高校・大学の指導者の意識改革なくしてアメリカの選手に勝てる選手は育たない。

実業団の指導者にも世界レベルの選手を育てられる指導者は残念ながら見当たらない。

だからこそ、選手自らがアメリカの選手を追いかける意識と覚悟と意気込みが欲しい。

アメリカの選手に勝つには何が必要かを日本の選手自らが真剣に考えて欲しい。


(Grant Fisher Wins, Nico Grabs Collegiate All-Time Best & Eight Man Go Under 27:00 For 10k At The TEN 2024 by FloTrack)

  1.26:52.04 Grant Fisher             (NIKE)
  2.26:52.04 Nico Young               (Northern Arizona)    ※大学3年生!!
  3.26:52.04 Andreas Almgren      (NIKE)
  4.26:52.04 Mohammed Ahmed  (NIKE, BowermanTC)
  5.26:52.04 Habtom Samuel        (University of New Mexico)
  6.26:52.04 Adriaan Wildschutt    (HOKA NAZ ELITE)
  7.26:52.04 Woody Kincaid          (NIKE)
  8.26:52.04 Edwin Kurgat             (Under Armour Dark Sky)
17.27:26.41 太田智樹   (トヨタ自動車)
20.27:34.66 佐藤圭汰   (駒澤大学)
25.27:49.09 田村和希   (住友電工)
29.28:03.93 鈴木芽吹   (駒澤大学)
31.28:05.70 篠原倖太朗  (駒澤大学)
  28:13.34 石原翔太郎  (東海大学)
  28:23.04 鈴木塁人   (SGホールディングス)
  28:59.95 長谷川柊   (Kao)


(High School Junior Sadie Engelhardt Beats The Pro In Women's 1,500m At The TEN 2024 by FloTrack)

1.4:09.70 Sadie Engelhardt   (Ventura High School Junior) ※17歳!高校2年生!!
2.4:10.03 Lauren Gregory      (NIKE)
3.4:11.49 Jenn Randall          (TrackSmith)

2016年6月。インターハイ出場目指していた高校生ランナー。

あれから8年の月日が過ぎようとしている。

それぞれに夢を持ち、それぞれの人生がある。

必ずしも陸上を続けるのが最優先事項でなくてもいい。

自分の夢を見つけて人生を謳歌してくれていればそれでいい。

あの日、あの時、あの瞬間、君たちが輝いていたことは変わらない。

今の中学生、高校生にも同じことがいえる。

様々な挫折や運命のいたずらに翻弄されたとしても…

今を精一杯生きればそれでいい。今、この瞬間を大切にすること。

もし、その先に陸上人生が続くなら、続けられるチャンスがあるなら…

過去の自分に縛られることなく、今の自分にできることを精一杯やればいい。

せっかくの人生。一度きりの人生。10年後、20年後に後悔しなくていいように…

今の生活を楽しみながら「自分らしさ」を忘れずに笑顔で思いきり走って欲しい。


(南関東高校総体陸上 女子1500m決勝 2016/06/18 by nobuyoshi390)


(北関東高校総体陸上 女子1500m決勝 2016/06/18 by nobuyoshi390)


(小笠原朱里 9:11.46 優勝 / 2016関東高校陸上 南関東女子3000m決勝 by toyosina2008)

佐藤圭汰(駒澤大)が驚異的な記録を米国の大会で出したと話題になっている。

日本記録に迫る13分09秒45という快記録を出して盛り上がる日本の陸上界だが…

米国の学生、Nico Youngは12分57秒14という佐藤の記録を上回る記録で走っている。

日本国内の基準で評価するのではなく海外の”同世代”の選手との比較をすることも大事。

高校時代の記録は、佐藤圭汰選手の方が、Nico Young選手よりも圧倒的に上回っている。

しかしながら、今は自己記録が逆転されていることを冷静に分析して判断する必要がある。

目指すべき相手は、アフリカ勢ではなく米国選手であることを関係者には理解して欲しい。


(Nico Young Drops 12:57.14 NCAA 5k Record, Adrian Wildschutt Wins In 12:56.76 At BU Terrier Classic by FloTrack)

  1.12:56.76 Adrian Wildschutt
  2.12:57.14 Nico Young           (Northern Arizona University : 21歳)
  3.12:58.73 Sam Atkin
  4.13:03.17 Abdihamid Nur
  5.13:03.46 John Heymans
  6.13:03.57 Motgan Beadlescomb
  7.13:12.56 Andrew Coscoran
  8.13:15.14 Woody Kincaid


(Edwin Kurgat Logs 12:57.52 5k For Scarlet Heat Win At John Thomas Terrier Classic, Nuguse Takes 3rd by FloTrack)

  1.12:57.52 Edwin Kurgat
  2.12:58.68 George Mills
  3.13:02.09 Yared Nuguse
  4.13:04.33 Geordie Beamish
  5.13:04.62 Ben Flanagan
  6.13:06.02 Joe Klecker
  7.13:07.30 Morgan McDonald
  8.13:08.60 Mike Foppen
  9.13:09.45 Keita Sato           (佐藤圭汰:駒澤大学: 20歳)



2023年の全米学生選手権・女子中長距離種目の優勝記録は下記となる。

女子800m    1位   1分59秒83

女子1500m   1位   4分08秒60

女子5000m   1位 15分30秒57

女子3000mSC 1位   9分25秒03


今、日本の大学生とアメリカの大学生がガチ勝負をしたら、どんな結果になるか。

日本人が得意な種目である、5000mと10000mなら対等の勝負をするかもしれない。

しかし、800m、1500m、3000mSCは、米国選手のスピードに圧倒されるだろう。

この状況をどうにかしなくては日本の中長距離選手が世界の舞台で輝くことはない。

いつまでたっても「8位入賞」を称賛し「歴史的な快挙」と呼ぶレベルのままになる。

米国のようにメダリストを生むためには学生のレベルを米国並みに上げる必要がある。

箱根駅伝から世界へ。大学女子駅伝から世界へ。

そう呼ぶのは構わない。テレビ的にはウケるだろう。

しかし、実際には全国中学駅伝を走って満足して終わる選手が多い。

全国高校駅伝を走っても”世界”は見えないし”世界”は遥か彼方先にある。

世界を見るならアフリカではなく米国の学生を見て刺激を受けた方がよい。

日本の大学生が米国選手並みの記録を出せるようになってこそ”世界”が見える。


(Women's 800m final - 2023 NCAA outdoor track and field championsips by NCAA Championships) 


(Women's 1500m final - 2023 NCAA outdoor track and field championsips by NCAA Championships) 


(Women's 5000m final - 2023 NCAA outdoor track and field championsips by NCAA Championships) 


(Women's Steeplechase - 2023 NCAA outdoor track and field championsips by NCAA Championships) 

本気でパリ五輪を目指すなら駅伝よりもトラック練習を充実させた方がよい。

それを分かっている実業団選手は国内外の暖かい場所で合宿をして体を仕上げる。

陸上を生業にしている選手は、寒さの中を体操服で走らされる中学生とは訳が違う。

年間を通して暖かい場所や標高の高い場所で合宿をしてキレのある体を維持している。

一部の駅伝強豪校の高校生や大学生も南の島へ行って春季トラックシーズンに備える。

暖かい場所で2週間~1か月間過ごせるチーム(選手)は極めて良い状態で春季を迎える。

一年中、真夏のような暑さの環境で練習ができたら体は絞れたまま良い状態を維持できる。

今年のトラックシーズンに大きな飛躍を遂げたいなら今の時期でもこういう練習をしたい。


(5000m Specific Workout 300 × 15 by Paul Chelimo)


動画の視聴回数が多い長距離選手と言えば、新谷仁美、田中希実、不破聖衣来。

この3人ほど知名度は高くないが、兎に角、視聴回数を稼ぐのが三好美羽(中2)。

100万回視聴は当たり前。200万~300万回視聴も珍しくないほどの注目度がある。

プロYouTuberよりも「数字」を持っている中学生、三好美羽の成長&活躍に期待。


(小6 小学生女子陸上100m 12秒38驚きの走り 三好美羽 日本記録越え!by みわちゃんななちゃんねる)


今年の全国中学駅伝女子の部で優勝候補と目されていた岡山県代表の京山中学校。

全中チャンピオンと中学ランキング上位者をズラリと並べて圧勝かと思われたが…

結果として区間賞は1人のみ。優勝はしたものの夏の頃の勢いは感じられなかった。

全中女子1500m&U16女子1000mの優勝者がアンカーを走り区間3位に終わっている。

全国高校駅伝男子は佐久長聖のチーム力が頭一つ・二つ抜けていると言われている。

だが、倉敷や洛南、須磨学園なども力があり簡単には逃げさせてくれないだろう。

1区で30秒以上の遅れをとると先頭に追い付くのは5区以降になる可能性もある。

例え5000mのチーム平均タイムがダントツのトップでも駅伝では話は別である。

駒澤大学の10000mの記録が凄いからといって全区間で区間賞を獲ることはない。

誰かがつまずけば、それが連鎖して思わぬアクシデントが続くこともあり得る。

トラックで好記録を出していても駅伝当日の調子が悪ければ脅威にはならない。

駅伝はロードへの適性がある選手が強い。厚底シューズが潜在能力を引き出す。

スピードが無くても崩れなければいい。ブレーキさえしなければ勝機はある。

起伏のあるコースへの対応力も必要。「山の神」が出現したら流れは変わる。

中学駅伝優勝の京山中、高校駅伝優勝候補の佐久長聖高、箱根駅伝優勝候補の駒澤大。

優勝候補と言われる学校が下馬評通りに優勝するには運を味方につけることも大事。

全国高校駅伝男子は、1区で混戦、6区で大波乱が起きる可能性が漂っている。

箱根駅伝でも1区は混戦、5区・6区の山で大逆転が起きることだってある。

トラック種目の記録では判断できないのが駅伝の面白さでもある。

全国高校駅伝男女、富士山女子駅伝、ニューイヤー駅伝、箱根駅伝。

それぞれの大会で筋書きのないドラマが繰り広げられることを期待したい。

<2023全国中学駅伝・女子総合順位>
  1.岡山市立京山中学校   (岡山県)
  2.富山市立大沢野中学校  (富山県)
  3.神村学園中等部     (鹿児島県)
  4.城陽市立南城陽中学校  (京都府)
  5.前橋市立荒砥中学校   (群馬県)
  6.駒ヶ根市立赤穂中学校  (長野県)
  7.熊本市立託麻中学校   (熊本県)
  8.高川学園中学校     (山口県)
  9.北茨城市立中郷中学校  (茨城県)
10.KJR LEGACY        (東京都)
11.多久市立東原庠舎中央校 (佐賀県)
12.東広島市立西条中学校  (広島県)
13.新居浜市立南中学校   (愛媛県)
14.神戸市立大原中学校   (兵庫県)
15.南アルプス市立櫛形中学校(山梨県)
16.奈良市立二名中学校   (奈良県)
17.盛岡市立立下小路中学校 (岩手県)
18.北九州市立浅川中学校  (福岡県)
19.宇都宮市立姿川中学校  (栃木県)
20.市原市立有秋中学校   (千葉県)
21.大館市立東中学校    (秋田県)
22.中能登町立中能登中学校 (石川県)
23.松坂市立三雲中学校   (三重県)
24.南国市立香長中学校   (高知県)
25.山形市立第十中学校   (山形県)
26.湖南市立甲西北中学校  (滋賀県)
27.御殿場市立御殿場中学校 (静岡県)
28.藤沢市立鵠沼中学校   (神奈川県)
29.豊後大野市立三重中学校 (大分県)
30.豊川市立西部中学校   (愛知県)
31.諫早市立西諌早中学校  (長崎県)
32.五泉市立五泉北中学校  (新潟県)
33.小林市立小林中学校   (宮崎県)
34.さいたま市立宮原中学校 (埼玉県)
35.出雲市立斐川西中学校  (島根県)
36.仙台市立長町中学校   (宮城県)
37.三好市立三野中学校   (徳島県)
38.美幌町立北中学校    (北海道)
39.大津市立粟津中学校   (開催地)
40.八頭町立八頭中学校   (鳥取県)
41.八重瀬町立東風平中学校 (沖縄県)
42.鯖江市中央中学校    (福井県)
43.いわき市立勿来第一中学校(福島県)
44.和歌山市立西脇中学校  (和歌山県)
45.泉佐野立日根野中学校  (大阪府)
46.高山市立日枝中学校   (岐阜県)
47.東北町立東北中学校   (青森県)
48.高松市立龍雲中学校   (香川県)

<区間賞>
1区 10:18 稲井円花   (前橋市立荒砥中学校  ・群馬)
2区   6:56 武田星莉   (神村学園中学校    ・鹿児島)
3区   6:53 黒川志帆   (富山市立大沢野中学校 ・富山)
4区   6:50 石原万結   (岡山市立京山中学校  ・岡山)
5区   9:52 ムトニマーガレット  (神村学園中学校    ・鹿児島)
5区 10:32 藤澤心々   (前橋市立荒砥中学校  ・群馬) ※日本人選手1位

<2023全国中学駅伝・男子総合順位>
  1.岡山市立京山中学校   (岡山県)
  2.防府市立国府中学校   (山口県)
  3.中能登町立中能登中学校 (石川県)
  4.茨木AC          (大阪府)
  5.那須塩原市立三島中学校 (栃木県)
  6.小林市立小林中学校   (宮崎県)
  7.豊後髙田市立高田中学校 (大分県)
  8.北九州市立曽根中学校  (福岡県)
  9.宇城市立松橋中学校   (熊本県)
10.流山市立常盤松中学校  (千葉県)
11.姫路市立安室中学校   (兵庫県)
12.駒ヶ根市立赤穂中学校  (長野県)
13.浜松開誠館中学校    (静岡県)
14.城陽市立南城陽中学校  (京都府)
15.諫早市立西諌早中学校  (長崎県)
16.滑川町立滑川中学校   (埼玉県)
17.前橋市立荒砥中学校   (群馬県)
18.黒潮町立大方中学校   (高知県)
19.滝沢市立滝沢南中学校  (岩手県)
20.岐阜市立岩野田中学校  (岐阜県)
21.東広島市立向陽中学校  (広島県)
22.川崎市立塚越中学校   (神奈川県)
23.多久市立東原庠舎中央校 (佐賀県)
24.出雲市立河南中学校   (島根県)
25.入善町立入善中学校   (富山県)
26.会津美里町立高田中学校 (福島県)
27.豊橋市立牟呂中学校   (愛知県)
28.利府町立しらかし台中学校(宮城県)
29.足立区立千住桜堤中学校 (東京都)
30.南アルプス市立櫛形中学校(山梨県)
31.琴浦町立赤碕中学校   (鳥取県)
32.奄美市立金久中学校   (鹿児島県)
33.彦根市立東中学校    (滋賀県)
34.山形市立第十中学校   (山形県)
35.秋田市立飯島中学校   (秋田県)
36.和歌山市立西脇中学校  (和歌山県)
37.上越市立中郷中学校   (新潟県)
38.三豊観音寺市学校組合三豊(香川県)
39.北茨城市立中郷中学校  (茨城県)
40.新居浜市立泉川中学校  (愛媛県)
41.旭川市立神居東中学校  (北海道)
42.菰野町立八風中学校   (三重県)
43.名護市立名護中学校   (沖縄県)
44.徳島県立城ノ内中等教育 (徳島県)
45.福井市立灯明寺中学校  (福井県)
46.奈良市立二名中学校   (奈良県)
47.弘前市立第五中学校   (青森県)
DNF 甲賀市立信楽中学校   (開催地)

<区間賞>
1区 9:19 小林修輔   (前橋市立荒砥中学校  ・群馬)
2区 9:22 大歳 怜   (東広島市立向陽中学校 ・広島)
3区 9:27 百田好希   (諫早市立西諌早中学校 ・長崎)
4区 9:22 竹ノ下鳳瞳  (城陽市立南城陽中学校 ・京都)
5区 9:32 徳永泰雅   (姫路市立安室中学校  ・兵庫)
6区 9:17 出口覇迦   (足立区立千住桜堤中学校・東京)

Nico Young(21歳)が室内3000mで7分37秒73の快走。

上位選手は7分30秒台というハイレベルなレースだった。

<室内・男子3000m>※TOP5
1.7:37.73 NICO YOUNG        (Northern Arizona)
2.7:38.04 BRIAN MUSAU      (Oklahoma State)
3.7:38.80 RYAN SCHOPPE   (Oklahoma State)
4.7:43.76 CRAIG ENGELS    (Nike)
5.7:43.98 DREW BOSLEY     (Northern Arizona)

日本の大学生は箱根駅伝の為にロードでの20㎞を主体にする時期。

その時期に海外では室内トラックレースでスピードに磨きをかける。

箱根駅伝で活躍をしても…将来が安定する訳ではない。

箱根駅伝を走れば思い出にはなるが、それでは、飯は食えない。

世界的なランナーになれば話は別。メダリストになれば飯が食える。

世界の成長速度は急加速している。それに置いて行かれない選手育成が必要。

800mや1500mで世界を目指す選手。3000mや3000mSCで世界に出ていく選手。

箱根駅伝に選手生命を懸ける規定ルートではなく世界を目指すことに特化した選手。

そういう選手が、これからの10年間でどんどん出てくることを心から期待したい。


(Nico Young Has HUGE Kick to Take BU Seaseon Opener 3,000m Win in 7:37.73 by FloTrack)

アフリカ勢だけを見ていては世界の舞台では戦えない。

ヨーロッパにも強い選手は沢山いるし、オーストラリアの選手も強い。

そして、アメリカの女子大学生が5000mを14分56秒11で走るまでになっている。

日本の課題は、駅伝ではなく5000mの14分台選手が当たり前のように出てくること。

アメリカの大学生が15分20秒から一気に14分台ランナーになったことは大きな刺激だ。

日本の女子大学生で5000mを15分30秒以内で走れる選手は沢山いる。

しかし、日本国内の試合で勝つことが優先されるので記録に対する意識が高まらない。

名城大学が駅伝を勝つことに集中しているので有望選手の記録が伸びがないのが残念。

場合によっては立教大学や中央大学などの選手の方が先に14分台を出す可能性もある。

駅伝主体の選手ばかりでなく駅伝よりもトラックに専念する学生が出てくることが重要。

常に日本の先を行くアメリカの長距離界。このまま差が広がることだけは避けたいものだ。


(Parker Vally New NCAA Indoor Record14:56.11! by FloTrack)


(Parker Vally SHATTERS NCAA Record In 5,000 Meters! by Total Running Productions)

<近畿中学駅伝・男子結果>
  1.55:59 茨城AC       ・大阪
  2.57:11 桂        ・京都
  3.57:26 京都御池     ・京都
  4.57:33 稲美北      ・兵庫
  5.57:38 姫路安室     ・兵庫
  6.57:52 南城陽      ・京都
  7.58:00 信楽       ・滋賀
  8.58:10 有野北      ・兵庫
  9.58:18 宝殿       ・兵庫
10.58:30 藤森       ・京都

<近畿中学駅伝・女子結果>
  1.42:07 京都光華     ・京都
  2.42:18 北条       ・兵庫
  3.42:22 桂        ・京都
  4.42:24 葛飾西      ・兵庫
  5.42:44 南城陽      ・京都
  6.42:01 青雲       ・兵庫
  7.43:39 大住       ・京都
  8.43:48 甲西北      ・滋賀
  9.43:49 北池田      ・大阪
10.43:50 神戸大原     ・兵庫


<関東中学駅伝・男子結果>
  1.56:33 我孫子市立久寺家 ・千葉
  2.56:45 我孫子市立我孫子 ・千葉
  3.57:10 那須塩原市立三島 ・栃木
  4.57:21 流山市立常盤松  ・千葉
  5.57:22 鶴ヶ島市立藤   ・埼玉
  6.57:22 高崎市立塚沢   ・群馬
  7.57:25 松戸市立第六   ・千葉
  8.57:26 足立区立千寿桜堤 ・東京
  9.57:29 野田市立南部   ・千葉
10.57:49 小川町立東    ・埼玉

<関東中学駅伝・女子結果>
  1.41:58 前橋市立荒砥   ・群馬
  2.42:28 北茨城市立中郷  ・茨城
  3.42:38 KJR LEGACY  ・東京 
  4.42:42 柏市立第二    ・千葉
  5.43:08 前橋市立第七   ・群馬
  6.43:12 いすみ市立岬   ・千葉
  7.43:13 南アルプス市立櫛形・山梨
  8.43:15 東京大学附属中等 ・東京
  9.43:19 那須塩原市立三島 ・栃木
10.43:29 宇都宮市立姿川  ・栃木

駅伝で快走するのに必要なのは…

~調整期に必要なセルフマインドセット7か条~

1.自分の走りの中で一番の”強み”は何かを理解する

2.自分の”強み”をどう使うのかを自分自身が良く考える

3.自分の”強み”を生かしたレースマネージメント意識を持つ

4.レースマネージメントを前提としたレースプランを頭に描く

5.レースプランに沿ったシミュレーションを練習で何度も行っておく

6.100%完璧なレースを狙うのではなく80%を目標に安定性を大事にする

7.「焦らず、慌てず、力まず」を意識した走りを心掛け肩の力を抜いた状態を作る


100%は必要ない。70~80%の力でも十分にチームに貢献できる。

強気になり過ぎず、弱気になることもなく、ニュートラルな心の状態を保つ。

”安定性”と”確実性”を意識した調整をすることが駅伝で快走する為のカギとなる。

「世紀の大快走!」や「起死回生の大逆転!」など「一発狙い」の意識は捨てる。

欲張ることなく着実に堅実に一歩一歩を大事に走れたらチームに貢献する走りができる。

田中希実選手が「今でも理想のレースの一つ…」と振り返るのが中3時の全中陸上。

平成26年。全国中学陸上女子1500m決勝。

この舞台には「未来の日本を背負って立つと期待された選手」が揃っていた。

記録的にも中学生が4分20秒台前半の記録で競い合うというハイレベルだった。

しかし、この時代は全中学陸上界に「鉄剤注射」が蔓延していた時期である。

生き残っているのが田中希実選手ひとりだけという事実は何を物語るのか…

「鉄剤注射」や「厳格な体重管理」など何もせずに育ったことが今に繋がっている。

元実業団チームの監督で多くの五輪選手を育てた陸上の専門家は、そう語っている。

「理想的なレース」である以上に「理想的な育ち方」をしていることに注目したい。


(【田中希実14歳】今でも理想のレースの一つ【全日本中学陸上1500m】by Guide 俊介 Channel)

<平成26年 全中陸上女子1500m決勝結果>         (進学先)
1位 4:22.21 田中希実   (小野南3年  ・兵庫) → 西脇工業高校
2位 4:22.77 髙松智美ムセンビ  (薫英女学院3年・大阪) → 薫英女学院高校
3位 4:23.31 林 英麻   (富士見3年  ・群馬) → 健大高崎高校
4位 4:24.83 森林未来   (時津3年   ・長崎) → 県立諫早高校
5位 4:25.23 不破亜莉珠  (大類3年   ・群馬) → 健大高崎高校
6位 4:25.54 リンズイヘレナ芽衣 (金沢3年   ・神奈川)→ 県立金沢高校
7位 4:25.58 鈴木理子   (桜川2年   ・東京) → 仙台育英高校
8位 4:30.15 前田梅香   (田奈3年   ・神奈川)→ 八王子高校


走りを見れば分かるように駒澤大学の選手達の走りは、兎に角、軽い。

軽快なテンポ、適正なストライド、抜群の接地タイミング、前へ前へと向かう闘争心。

他大学のエース級選手達を遥かに上回る圧倒的な走力を見せつけられた感じがした。

走ることに特化した選手。脇目も振らず、ただひたすら走ることに没頭できる選手。

「陸上以外のよそ事には興味がない」

そういう根本的な土台がブレることなく安定しているからこそできる研ぎ澄まされた走り。

ランニングのセンスだけでなく、練習に裏付けされた確かな走りが強さの源となっている。

絶対王者・駒澤大学の壁は厚い。他大学の巻き返しを期待して正月までの期間を楽しみたい


(10000mA組 八王子ディスタンスA組 2023年11月25日 by TASUKIソリューション)


(6~7組 男子10000m 八王子ロングディスタンス陸上2023 by 陸上 Track & Field)

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