小学生でダントツに足が速い選手。

中学生で大人並みに足が速い選手。

彼らは天才ランナーと呼ばれて注目を浴びる。

何が他の選手と違うのか。素質があるからだろうか。

年齢を重ねるに従って徐々に勝てなくなる天才キッズたち。

負け始めた姿を見て「あの子は早熟だった」と言われるようになる。

子供の時に他を圧倒する速さを見せつけた選手が、その後、伸び悩む現実。

何が原因で伸び悩むのか。何が原因で勝てなくなるのか。解決策はあるのだろうか。

それを武井壮氏が的確な言葉で明確に解説をしているのが、この動画である。

(陸上】為末大学習能力が 子供の時から凄かった話 400mH【武井壮/切り抜き】by 武井壮ビターンの王国)

「早熟」と呼ばれる選手は、感覚的にカラダの使い方が他者よりも上手なだけ。

感覚的に「こうすれば速く走れる」というのを他の子供よりも気付くのが早いだけ。

しかし、その曖昧な感覚にだけ頼っているといつか必ず伸び悩む時が来る。

ジュニア期に必要なのは、正しい知識を学び、正しい技術の習得を積み重ねること。

子供の時の感覚のままでは高校や成人を迎える年齢になるとカラダを使い熟せなくなる。

自分のカラダの成長と共に正しい技術に裏付けられた走りが出来れば伸び悩みがなくなる。

「正しい知識の習得が基となり自分に必要な技術をジュニア期から高めていく」

高速化が進む今日、それが、ジュニア選手を指導するコーチングスタッフがすべきことだ。

ただガムシャラに走らせてタイムの良し悪しで速い選手と遅い選手の判定をする指導者。

ただストップウォッチを持って記録を計るのが指導者だと思っているなら大間違いだ。

指導者自身が学ぶ姿勢を持ち続けること。そして、それを子供達の指導に活かすこと。

正しい知識が土台となりカラダを効率良く動かす技術をジュニア期から習得させる。

その取り組みが全国各地にあるジュニアクラブや部活動でも行われることを期待したい。