Vedjoern Rodal選手(ノルウェー)は、アトランタ五輪男子800mの優勝者である。

彼は、ノルウェーの中距離選手の中で過去最高の800mランナーであった。

アトランタ五輪の予選は1分45秒31で軽々とトップ通過。

しかし、準決勝では先頭でラスト100mまで走ってきたが…

ラスト60m地点あたりで脚に問題が生じて思わぬ失速に見舞われた。

この組のトップは1分43秒80。僅かに遅れて組3着でゴール。

幸いにもタイムで拾われる形で決勝進出の権利を掴んだ。

決勝では逆にラスト100mからのスパートがさく裂し先頭に立つ。

そのまま先頭で逃げ切り1分42秒59の五輪新記録で見事に優勝を果たす。

準決勝ではアクシデントに見舞われてプラスで拾われたところからの大逆転優勝だった。

(Vebjørn Rodal in Atlanta 1996 by B.Hagevik athletics)

日本人選手にとってもアトランタ五輪は、大きな成果をあげた大会であった。

有森裕子選手が女子マラソンで2大会連続のメダル獲得。(銅メダル)

千葉真子選手が女子10000mで5位入賞。

志水見千子選手が女子5000mで4位入賞。(当時の日本新記録樹立)

日本女子長距離界が世界に最も近づいた大会であり、堂々と勝負できた時代であった。

あれから25年。あの時の感動を今年の東京五輪で再び味わうことは出来るだろうか。

必ず、このチャンスを活かして世界の舞台で堂々と活躍してくれることを期待したい。