このレースを観るだけの価値はある。学ぶべきことも沢山ある。

別の世界の人々。自分達とは違う。自分達には真似出来ない。

そういう先入観を持っている限り日本人選手は育たない。

出来ないのではない。やろうとしないだけ。走り方を知らないだけ。

「こんな走りがしたい!」とジュニア期からイメージを作っておくこと。

必要な技術を身につける為の土台作りをジュニア期から段階的に行うこと。

それが出来れば日本人選手でも必ず走れる。1分台レースでも十分に戦える。


(U.S. Olympic Team Trials - Track & Field | Women's 800m Final | June 27, 2021 by noizelinerz)

1.1:56.07 Athing Mu (NIKE)                              WL.MR.PB
2.1:57.66 Raevyn Rogers (NIKE)                      PB
3.1:58.39 Ajee' Wilson (adidas)                         SB
4.1:58.55 Michaela Meyer (Virginia)                  PB
5.1:58.73 Chanelle Price (NIKE OTCE)             PB
6.1:59.02 Allie Wilson (Atlanta TC)                    PB
7.1:59.17 Kate Grace (NIKE)
8.1:59.55 Hanna Green (NIKE/NIKE OTCE)     SB
9.2:12.87 Nia Akins (BROOKS Beasts TC)

 <Athing Mu選手の通過ラップ>
  200m    27秒54(27秒54)
  400m    57秒53(29秒99)(57秒53)
  600m 1分27秒58(30秒05)
  800m 1分56秒07(28秒49)(58秒54)

このラップを見れば日本人選手に必要な400mの走力は53秒台だと分かる。

400mを53秒台で走るには、200mを24秒台で走れるスプリント能力が必要。

200mのスプリント力を養うのは、実業団選手になってからでは遅い。

カラダが出来上がる前のジュニアの段階で200m24秒台の動きを掴むこと。

それが出来なければ日本人選手が1分56秒~57秒で走れる日は永遠に来ない。

「おまえは短距離が苦手だから長距離種目がいい」

「あまえはスピードが無いから長距離の方が向いている」

それは、基本的な動きを指導できない指導者の怠慢でしかない。

カラダの成長に合わせてスピードが出る動きを正しく指導出来ればスピードは養える。

「素質があるから短距離。素質がないから長距離」

そういう固定概念が多分にある日本陸上界の常識を破る指導者が求められている。

常識を打ち破る指導者がジュニア選手の指導をすることで未来の1分台選手が生れる。