東京五輪マラソン代表選手6名は、今夏の五輪前にフルマラソンを走る必要はない。

五輪開催が危ぶまれる中でレースに出ないままでは力が落ちるというのは理解できる。

レースを走ることによって得られる出場料とインセンティブが関係しているのも分かる。

半年、一年経過するごとに選手の寿命は短くなる。

一番元気な時期にレースを重ねて生涯獲得収入を増やしておく必要がある。

陸上選手の寿命は短い。ベテラン選手になるほど半年・一年の重みは大きい。

稼げる時に稼いでおきたいというのは、選手の気持ちとしては当然の考えだ。

それに加えて、レースに出場しないのに高額な給料を貰い続けることはできない。

所属企業としてもレースに出場しないのに給料を払うのは他の社員に示しがつかない。

だから、この時期にレースで出ておきたいというのは、理に適っているようにも思う。

しかし、本気で今夏にピークを合わせるなら今はレースを走るべきではない。

それこそ体力と集中力の無駄遣いだ。今、レースを走っても何のプラスにもならない。

そもそも好記録など出ない。それどころか選手寿命を消耗していくだけ。意味がない。

五輪が開催されることを前提として夏の本番にピークを合わせることだけ考えればいい。

開催国の利点を活かして北海道の本番コースで何度も試走を重ねて力試しをすればいい。

前半の10㎞、次の10㎞、30㎞までの10㎞、ラストの10㎞など分けて行ってもよい。

前半のハーフと後半のハーフを早朝と昼間に分けて2度トライアルしてもよい。

スタートからの10㎞トライアルあとにゴールまでの30㎞トライアルを行ってもよい。

やれることは沢山ある。大きなアドバンテージになる方法はいくらでもある。

今の時期に無理してレースに出なくても夏までに準備を重ねれば全く問題ない。

マラソンにはレース感覚など関係ない。ぶっつけ本番でも十分に戦える。

その方が集中力が高まり一発勝負という緊張感がプラスαの力を発揮させる。

この期に及んで技術・スタミナ・スピードなどあれもこれも上達させることはできない。

シンプルに五輪本番で最高のパフォーマンスをする為の心の準備をするだけである。

余計な体力は使わない。余計な全力疾走はしない。余計なプレッシャーをかけない。

それが東京五輪で国民が湧き上がるほどの快走をする一番の方法であると伝えておきたい。