このサイトで大会組織委員会の会長として下記の5候補を挙げたのが2月12日。

その時点で既に橋本聖子五輪相が森前会長の後任に選出されることは分かっていた。

本人は固辞していると言っても、その辺りは政治家であることを忘れてはいけない。

女性差別発言があった時には既に政府からは言い渡されていたのは周知の事実。

橋本氏は、元アスリートと言っても実質政治家人生を長い間歩んでいる。

現職の内閣の一員として菅政権の顔にもなっている”政治家橋本聖子”。

候補として名前が上がっていた元アスリートとは背負うものが違う。

菅政権を安定させるには橋本新会長を誕生させる必要があった。

それを分かっている上で敢えて下記のように「相応しいと思われる人物」を紹介した。

1.南場智子
 →現在の日本経済界で南場氏以上に優秀な女性リーダーは、いない。
<解説>
国際感覚を持ち、大企業の経営やプロ野球チームのオーナー職にいることから、不透明な印象が強く国民の信頼を失っている大会組織委員会という組織の健全性を担保するには最適な人物だと言える。「政治色が強くない」というのが一番のポイントである。マネージメント力、人身掌握力、調整力に優れているのに加えて危機管理能力と突破力を兼ね備えている点で海外のビッグスポンサーや世界各国との交渉・調整にも十分に対応できる「仕事が出来る逸材」として候補者の筆頭とした。政治家でないから候補者に上らないとか元アスリートでないから五輪の顔にならないというのは間違いであることを強く訴える為に南場氏の名前を挙げた。これほど優秀な人材がいることを日本の政治家に知ってもらうための導線である。


2.原晋
 →今、最も情報発信力があり国民からの好感度も高いリーダーのイメージがある。
<解説>
南場氏は、国際的な交渉などの難しい仕事を自分ができる能力を持っているのが武器となる。それに比べて、原氏の場合、自身の仕事は、国民に向けた情報発信。「開催は無理だ」という国民感情を和らげて「皆で力を合わせて頑張りましょう!」といういうメッセージを送ることができる。民意を味方につけるには原氏の存在感とメッセージが何よりも効果的。世論をひっくり返す「言葉の力」を持っているのは原氏である。実務レベルのことは優秀な職員が全てを完璧に行ってくれるので全く心配はない。ただ、ひたすら国民にメッセージを送り続けることが最大の仕事となる。原氏が会長になれば、東京五輪開催を実現に結び付けることが可能かもしれない。「出来る限りのことをして安心安全を感じて頂ける体制を整えます!皆さんの力で東京五輪を盛り上げましょう!」と原氏が訴えれば大物政治家や元アスリートの言葉では、心がなびかなかった国民の心も動かせるかもしれない。そう期待できる唯一無二の存在が原氏であることから候補者の一人とした。


3.山口香、小谷実可子、高橋尚子
 →元アスリートで知名度の高い人物。特に小谷氏は語学が堪能でIOCの受けも良い。
<解説>
言わずと知れた日本を代表する世界レベルのトップアスリート。知名度は抜群。国民へ訴えかける言葉にも「ピュアな輝き」を感じることができる。「誠実さ」が雰囲気から出ているので東京五輪を開催する為に必要な顔となるのに相応しい人物だと言える。一人ではパワー負けしてしまう可能性があるので共同で代表を務めるというスタイルを提案した。実務については原氏同様に優秀な人材が周囲を取り囲むので何ら心配ない。三人には、五輪の顔としての役割を担ってくれるだけでコロナ禍での大会開催を実現できる可能性が広がる。こちらも橋本氏を引っ張り出す為の導線として候補に名前を挙げた。


4.麻生太郎
 →敢えて突っ込みどころを作るために大物政治家を選出。
<解説>
現職の国会議員として重要なポストに就いている麻生氏は、圧倒的な政治力があり、国際的にも影響力がある大物政治家である。そういう人物を敢えて候補に挙げたのは、100%あり得ない人物を出すことで他の候補者を引き立たせる効果があるからである。麻生氏は、超大物政治家である。麻生氏の名前を挙げることでひとつの目安ができる。政治力や調整力は強みとなる一方で五輪の顔になるのは別の要素が必要だというのを分かり易く説明する為の対比材料である。また、本命である橋本聖子氏は、麻生氏と比べて政治家としてはひよっこであるが今回会長に就任することで政治家としても箔が付くことを現政権から期待されていることを知って頂く為に敢えて麻生氏の名前を挙げた。


5.橋本聖子 
 →本命中の本命。最初から橋本氏が選ばれることは決まっていた。
<解説>
会長候補の条件として「元アスリート」というのがあるが、それは建前である。実際には、会長に選出される最も重要な要素は政治家であること。その要件を満たしているのは橋本氏しかいない。山下氏、室伏氏、鈴木氏、山口氏、小谷氏、高橋氏などにはない政治家としての人生。長年に渡り積み上げてきた政治家としての生き様が森氏の辞任によって実を結んだ形となった。つまりは、茶番であり、最初から仕組まれていた出来レースである。時として政治家は、「2万パーセントあり得ない」と言っても翌日に出馬表明をする二枚舌が必要。今回、橋本氏が見せた一挙手一投足は、すべて最初から計画されていたこと。政治家として必要な立ち振る舞いである。現政権の為に捨て駒になってでもこの場を凌ぎ、信頼回復をさせて、東京五輪を成功に導く。それを達成した暁には、将来的な政治家人生が約束される。それがあからさまに分かった新会長就任劇となった。