宮城県の決断は迅速だった。GWあたりには、県中学駅伝の中止を決定していた。

全国中学駅伝が開催されることになっても宮城県代表は辞退する方針を即決した。

陸上競技会について、千葉県は、中体連・高体連共に慎重な姿勢を見せた。

陸上が盛んな県は、少しでも早く試合を開催しようと動くものだ。

「生徒の為にも開催してあげたい」と思う気持ちは全ての都道府県が同じ。

他県が少しでも早く試合を再開しようと動いても、千葉は、慎重な姿勢を貫いた。

大学3大駅伝のひとつである出雲駅伝が中止となった。当然の対応だと思う。

「学生の為に開催して欲しい」という青山学院大学の原監督は開催を懇願していた。

出雲市も原監督も、それぞれの立場でポジショントークをするのは当たり前。

ひとつの組織の長となれば守るべきものがある。

守るべきものがあるのだから、当然、そちらよりの立場で語る。

実際に原監督の発言を支持する声も多い。

しかし、大会を開催する立場の関係者にすれば、リスクマネジメントは絶対条件。

出雲市民を危険な目に遭わせるリスクは何が何でも回避したい。

勿論、出場する大学生や関係者へのリスクマネジメントも必要。

開催する決断をしたら「自己責任で来て下さい」とは言えない。

大会参加に当たっての誓約書を書かせたとしても責任を取るのは出雲市側となる。

観光業で成り立つ県は、大きなリスクを回避する。当然である。

静岡県は、県内で最も盛んな静岡県市町駅伝を開催する方向性で進んでいる。

静岡県は、やはり観光業で成り立っている。

自粛要請期間中は、県外ナンバーの車に「STOP」「来ないで!」と呼びかけた。

神奈川県と静岡県の境界線とも言える熱海市で「来ないで!」キャンペーンを実行。

そうまでしていたのに静岡県内の子供から大人までが参加する大イベントを決行する。

東名高速道路を走ってみれば分かる通り静岡県は広い。

伊豆半島から浜名湖まで風土も気質も言葉も違う。

また、神奈川県、山梨県、長野県、愛知県が隣接県としてある。

県外から人を入れなくても物流拠点となっているのでヒト・モノの動きはある。

そんな静岡県が、ひとつの場所に子供から大人までが集まる駅伝を強行する。

他にも「あれ?今の流れに逆行しているんじゃないの?」と思ってしまう県はある。

大会開催に踏み切る県と中止する県。

どちらが冷静な対応なのだろうか。

どちらが勇気ある決断なのだろうか。

誰が誰を守ろうとしているのか。

誰が何のために開催するのか。

大会開催を進める関係者には、それを良く考えて欲しい。

「すべては参加者の自己責任で…」とは言えないことを真剣に考える必要がある。