プロテニスプレーヤーの錦織圭は、13歳でアメリカへ渡っている。

プロサッカー選手の久保建英は、幼少期から海外へ渡っている。

何のために日本を離れたのか。世界レベルの選手になりたいからである。

サッカーであれ、テニスであれ、野球であれ、卓球であれ、水泳であれ、体操であれ。

自分が目指すレベルの選手になるために、自らが環境を選ぶのは、当然である。

勉強面で考えれば、もっと良く分かる。

開成高校には、荒川区西日暮里周辺の子供達が集まっているのか。

灘高校はどうだろうか。渋谷幕張はどうだろうか。

東京大学には、東京都内の生徒だけが通っているだろうか。

北海道大学には、道内の生徒だけが通っているのだろうか。

勉強であれ、スポーツであれ、その分野で日本一になりたいと思ったら環境を選ぶ。

これは、当たり前の行動である。

「外人部隊」という考え方をすると、箱根駅伝は「外人部隊」ばかりである。

各大学とも、関東出身の選手だけを集めて戦っている訳ではない。

「ウチの大学は、東京出身以外の選手が多いから応援のし甲斐が無い」

そんなことを言う駅伝ファンはいない。地元の人々は、出身地に関係なく応援する。

目的に応じて選手自らが環境を選べる自由がある。それがスポーツの良さである。

ある高校駅伝の強豪校には、東北、中国、九州などから生徒が集まっている。

指導力のある監督・コーチが居て、結果を出しているから生徒は集まるのである。

指導力の差を「妬みひがみ」で「外人部隊」と表現する学校関係者もいる。

実に視野が狭い考え方である。昭和の時代の考え方。世界のことを知らなすぎる。

地元の指導者では可能性を開花させられないから、指導力と環境を求めて家を離れる。

おそらく話題作りのためだろうが、もう「外人部隊」という表現はやめて欲しい。

家を離れて頑張っている選手。寂しさを我慢して子供を送りだした家族。

そして、活躍を期待してくれている中学校関係者。全ての想いが、そこにはある。

「全国から生徒を集められる素晴らしい高校ランキング」

「親が安心して子供を預けられる高校ランキング」

「地元だけでなく全国の人々に愛されている高校ランキング」

そのように表現して、夢と希望を持たせてくれる記事を書いて欲しいと強く願う。