これだけは、保護者の方に覚えて頂きたい。

親が目先の勝ち負けや記録の良し悪しに夢中になってはダメです。あれこれ口出しをしたくなるかもしれませんが、口を出せば出すほど、子供は余計なエネルギーを使うことになります。

「親子で頑張る!」という言葉を口にする親御さんには特に気をつけて欲しい。親が頑張る必要はありません。全中陸上出場を目指すくらい力のある子は、もう立派なアスリートです。一人でも十分に頑張れます。

子供は、親の表情を良く見ています。レースの度に一喜一憂する親の姿を見てストレスを感じています。親が不安そうにしていたり、焦っている姿を見ると子供も不安な気持ちになります。親の落ち込む姿を見て何も感じない子供などいません。親の落ち込んだ表情を思い出すから「負けたらどうしよう」「記録が出なかったらどうしよう」という不安に襲われてレースでは硬くなります。

レース前は、子供とは一定の距離を置くこと。子供が親に気を遣わなくてもいいように親の顔が見えない場所から見守るように心掛けてください。

また、子供の方から、何かあるごとに親の元へ寄り添ってくることに「私が居なくちゃいけない」などと思って必要以上に子供に寄り添ってしまうのも良くありません。寄り添えば寄り添うほど、レースでは誰にも助けて貰えないと感じた瞬間に弱気になってしまいます。親が近くにいればいるほど、本番では力を発揮出来ません。

レース本番で伸び伸びと走るためには「一人で考える時間」を与えることが大事です。孤独になって自分と向き合う時間をつくることが、本番に強い子供に成長させます。

自分と向き合うことがレース本番で最高のパフォーマンスを発揮することに繋がりますので、レース期には、出来るだけ子供を一人にする空間をつくって下さい。

親が「グッと堪える」ことが出来た分だけ、子供にもプレッシャーに負けない忍耐力が養われます。

全中陸上への道①〜標準記録を破る方法〜