ランナーズ・ジャーナル JAPAN (Runners-Journal.Jp)

事実に基づいた「真実のコラム」を掲載しています。今だからこそ伝えたい「本当のこと」をありのまま伝えたいと思います。

佐藤圭汰(駒澤大)が驚異的な記録を米国の大会で出したと話題になっている。

日本記録に迫る13分09秒45という快記録を出して盛り上がる日本の陸上界だが…

米国の学生、Nico Youngは12分57秒14という佐藤の記録を上回る記録で走っている。

日本国内の基準で評価するのではなく海外の”同世代”の選手との比較をすることも大事。

高校時代の記録は、佐藤圭汰選手の方が、Nico Young選手よりも圧倒的に上回っている。

しかしながら、今は自己記録が逆転されていることを冷静に分析して判断する必要がある。

目指すべき相手は、アフリカ勢ではなく米国選手であることを関係者には理解して欲しい。


(Nico Young Drops 12:57.14 NCAA 5k Record, Adrian Wildschutt Wins In 12:56.76 At BU Terrier Classic by FloTrack)

  1.12:56.76 Adrian Wildschutt
  2.12:57.14 Nico Young           (Northern Arizona University : 21歳)
  3.12:58.73 Sam Atkin
  4.13:03.17 Abdihamid Nur
  5.13:03.46 John Heymans
  6.13:03.57 Motgan Beadlescomb
  7.13:12.56 Andrew Coscoran
  8.13:15.14 Woody Kincaid


(Edwin Kurgat Logs 12:57.52 5k For Scarlet Heat Win At John Thomas Terrier Classic, Nuguse Takes 3rd by FloTrack)

  1.12:57.52 Edwin Kurgat
  2.12:58.68 George Mills
  3.13:02.09 Yared Nuguse
  4.13:04.33 Geordie Beamish
  5.13:04.62 Ben Flanagan
  6.13:06.02 Joe Klecker
  7.13:07.30 Morgan McDonald
  8.13:08.60 Mike Foppen
  9.13:09.45 Keita Sato           (佐藤圭汰:駒澤大学: 20歳)




(【泣いて笑って奮起して】青山学院大学 箱根駅伝王座奪還への道のり by 日テレスポーツ公式)


(【箱根駅伝】駒澤一強を覆し箱根駅伝優勝!負けてたまるか!大作戦の裏側「自分で組み立てる能力」を育てる原監督のマネジメント術とは?橋下徹×青山学院大 陸上部 原晋 |NewsBAR 橋下by ABEMAニュース【公式】)


(【箱根駅伝振り返り】駒澤大学藤田敦史監督「いくつもの誤算と想定外が重なった。逆転され、チームは動揺した」by Sports Graphic Number)

低迷しているチームには様々な理由がある。

<指導者から見た低迷理由>
・選手個々の意識が低い
・チーム内のまとまりがない
・チームの士気が下がっている
・寮生活や日常生活が乱れている
・メリハリのある生活ができていない
・陸上競技以外のことに意識が向いている
・練習や試合に対するモチベーションが低い

<選手から見た低迷理由>
・監督を信頼できない
・スタッフの話も説得力がない
・言ってることがコロコロ変わる
・練習内容がワンパターンでつまらない
・できない練習ばかりで自信に繋がらない
・指示通りに練習をしていたら故障してしまう
・「このチームでは強くなれない」と思ってしまう

例をあげればキリがないが基本的には選手と指導者との信頼関係の喪失が原因。

指導者から見た低迷理由と選手から見たそれに相違があることに気づかない。

指導者が選手の心を読んで掴んでいないと選手はそっぽを向いてしまう。

「強い言葉」や「拳」を使って力でねじ伏せようとしてもムダである。

今の時代に必要なのは、選手に歩み寄る「心」と「言葉遣い」。

不器用でもいいから素直な想いを口に出して伝えること。

衝突を恐れず、無理に取り繕わず、話を聞くこと。

選手の心の声に耳を傾ける姿勢を見せること。

それが低迷しているチームを変える第一歩となる。

その際、指導者が無理に自分を変えようとする必要はない。

無理に自分を変えようとすればするほど「ストレスが溜まる」だけ。

持って生まれた「性格」や「気質」は変わらないし変えられる訳がない。

それよりも自らの思考を変えること。思考が変われば見え方が変わる。

見え方が変われば、今まで見過ごしていた選手の心の変化が分かる。

選手が今、この瞬間に何を求めているのか。何をして欲しいのか。

手を差し伸べて欲しいのか。距離を置いて見守って欲しいのか。

思春期で自我が目覚める学生の心を100%掴むのは難しい。

「何か知らんけど、うっとおしい」

「ガミガミ怒られてまで走りたくねー」

「毎日がつまんねー、走るのがバカバカしい」

「頼むから、なんも言わんと放っておいて欲しい」

こんな気持ちが芽生え始めている学生に長時間の説教は逆効果。

指導者の心は簡単に読まれてしまう。

綺麗ごとを並べても選手の心には届かない。

指導者に迷いがあると選手はそれをすぐに見抜く。

本音でぶつかり合う覚悟がないと選手の心は動かない。

短期的な解決策などない。やるときにはとことん向き合う。

その姿勢が事態を好転させてチームを低迷期から脱出させる。

<指導者に必要な心得>
・指導者の目は輝いているか
・指導者がやる気に満ちているか
・選手をノセる話術を持っているか
・自ら選手に歩み寄る努力をしているか
・チームを盛り上げる創意工夫をしているか
・圧倒的な情熱を持って選手に夢を与えているか
・時には真正面から選手とトコトン向き合う覚悟があるか


昔ながらの「厳しく管理して頭ごなしに言うことを聞かせる指導」ではダメ。

指導者に必要なのは「気力」・「体力」・「意欲」・「創造力」・「情報発信力」。

それに気付いたら低迷中のチームを救うであろう選手との出会いが巡ってくる。

ドルーリー朱瑛里選手や久保凛選手の陰に隠れていて話題には上がらないが…

小6から中1にかけて急成長した人見仁菜選手が全中800mを1年生で制してみせた。

秋のU16陸上には150mに出場。B決勝1位という好走でスプリント能力の高さを証した。

2024年のトラックシーズン。人見選手が再び全国の舞台で活躍する姿を見られるだろう。

100m、150m、200m、300m、400m、800m、どの種目でも「日本一」が獲れる逸材。

中学2年生になった人見仁菜選手。今後の成長と活躍から目が離せない一年になりそうだ。


(中学1年生が最高記録で全中優勝!人見仁菜(足寄)800m 優勝 全中大会2023 by 陸上ジャーナル)


(人見仁菜(中1)×岡林結衣(中2)が出場!予選 U16女子150m U16U18陸上2023 by 陸上T&F)


(中学生vs高校生 B決勝に人見仁菜 決勝 U16女子150m U18/U16陸上 JOCジュニアオリンピックカップ2023 by 陸上T&F)


(2023,.8.10 東北中学陸上2.3年女子1500m決勝 by S.K.Project)

1.
4'35"66 男乕結衣  (五城3 ・宮城) 2.4'36"90 滝本茉心  (下小路3・岩手) 3.4'37"33 丹野星愛  (大島3 ・福島)

東北の選手は、中学卒業後の”伸びしろ”が多いと言われている。

「大学・実業団へ進んでからの成長が楽しみ」とも言われている。

どの高校へ進むのか。東北には、それぞれの県に駅伝強豪校がある。

青森山田、仙台育英、学法石川など「県内では一強」という県もあれば…

逆に岩手、秋田、山形は「複数の強豪校」が毎年競い合っている県もある。

高校卒業後、関東の大学へ入る生徒、東海・関西などの大学へ入る生徒もいる。

上記の3選手だけでなく多くの中学生が”伸びしろ”がある強みを武器にして欲しい。

東北出身の選手が3年~5年後、日本代表選手として活躍してくれることを期待したい。

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